というわけで「裂け目のルカと金色の竜」全編無事完結いたしました。
https://kakuyomu.jp/works/16817330668984195113連載の途中経過などこちら近況ノートにてもう少しまめに告知していった方がいいんだろうなー、とは思ってたんですが3月は自治会の会計業務に追われ4月は諸々推し事が立て込むなどしておりまして、告知だの裏話的雑談だのとしている暇がなかなか取れず、黙々と日々作品掲載のみを続けておりました。他の人の作品なども思ったように読めておらず色々申し訳ないです……。
とはいえ少々身もフタもない話をすると前作「ギルダ」の時は連載前半辺りでマジでPVが一切動いておらず、一人で壁打ちするかのごとき状況が続いていた事もありまして、やはり多少は焦りを覚えまして足あと行脚的にかいつまんで読んで回るような悪あがきをしていたのですが(本当に身もフタも無い…)、本作の場合ありがたいことにPV・各話応援とも多少なりと回っておりましたので、少なくとも読者が皆無というわけではないと安心していたという事情もあったりなかったり。各話応援&何らかのページ閲覧にご協力いただいた皆様、大変ありがとうございました。
終わってみれば13万字オーバーとまたしても思いがけないボリュームになってしまいました。これもプロット立てた初期の想定では6-7万字程度、膨らんだとしても10万字を超える事はなかろうという目算だったのですが……というか、自分のボリューム想定が想定通りに行った試しがほとんどないので、もしかして自分プロット立てるのが超絶へたくそだったりするのかも知れません……。
内容に関していくつか補足が必要だと思うのでここに書かせていただきます。
まずは過去作「竜の爪あと」との関係について。
特に連載中説明はしていませんでしたが、本作は上記過去作から一部の設定・キャラを借用しておりまして、一応は同じ世界観上の後日譚にあたる姉妹篇、という事になっております。
何でそれを一切説明しないまま連載を進めていたのかと言いますと……続編です、と言われてしまうと多くの皆さんは「じゃあ先に前作を読まなくちゃ!」と思われるでしょうが、その場合じゃあ律儀に前作から順番に読んでもらえるか?というとそんな事はまず無くて、たいがいは「前作までさかのぼって読まなくちゃいけないの?そんな面倒な事はしたくないからこの作品はパスだな…」とページをそっ閉じするのではないでしょうか。泡沫作家として作品ページにたどり着いて下さった数少ない読者をみすみす逃してしまうような事は避けたい!という思いからあたかもまったくの新規作品のようなフリをしていたのでした。
一般論として前作を読んだ人には興味を持ってもらえるかも、という期待は出来るかと思いますが、「竜の爪あと」に関してはそんな読者どこにいる?という感じでしたからね……。
元々自分が読者の立場だと事前説明なしに本編を読んで初めて気づく、というサプライズがあった方が好きなので敢えてネタバレ的な事はしたくなかったという思いも無くは無いのですがそれも前作読者がいないと成立しないし……。
まあそんなこんなで、もちろん前作を読まないとストーリーが把握出来ないような内容にはまったくなっていないと思いますので、これから読むつもりの方は過去など振り返ることもなく、何の心配もなく是非本作からお読みいただければと思います。その上で興味をもっていただけたなら、本作読了後にでもチラッと前作にも目を通していただければ幸いでございます……というくらいのゆるい関連度合いだと思っていただければと思います。
というか、むしろ地理上の位置関係描写など厳密に両方の原稿を突き合わせると、説明が一貫してない部分が少なからずあるんですよね。はっきりと続編っていう言い方をしてしまうと色々自分の首を締めそうで怖いな、という思いも多少あったりなかったり……。
あと、物語中盤から登場しました巡察官パルミナス大尉ですが、じつはこのキャラも「グスタフ・クリムの帰郷」というまた別の作品から丸々キャラを引用しての再登場キャラだったりします。これについては役回りも似たり寄ったりですし、名前だけ替えてほとんど同じ人物を創作するくらいなら整合性とか深く気にせずにまるっと使い回しした方が色々面白いんではなかろうか、というたいへん軽い気持ちで再登場させてしまった次第。それでも一応念のため軽く内容確認してみたところその「グスタフ~」と「竜の爪あと」もまた、同じ地続きの世界観と言い張るには地理的な位置関係が絶望的なまでに一致しない……うーん。
元々ここまでのボリュームになるという想定ではなかったので長編というにはそんなにスケールの大きい話でもなく、その割には地の文も会話文も改行の少ないみっちりとした密度感で、自分の悪癖をぎゅっと煮詰めたようななかなかに評価の難しい作品になってしまった感もあります。タイトルなり挙句なりに多少なりとも興味を持っていただけましたら是非これからでもご一読いただければ幸いですし、また連載に律儀にお付き合いいただいた方には深くお礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございました……!