気がついたことをいくつか
1.継続が力で、量が質を生む
自分で書いてみるまでは、面白い作品を書いた人が次につまらない作品を書く理由が分からなかった。今なら分かる。面白さには技術や理論に裏打ちされた安定した領域があるとは思うのだが、同時に、作者にも分からない未知の領域があるのだ。
なぜウケたのか、なぜ面白いのか、自分でも分からないというのは非常にダサいと思っていたし、理論もなく偶然面白いなんていうのは、つまり実力じゃなくマグレであるということにほかなならないと思っていた。
それはある意味で正しい。正しいのだけど、理論や技術がないうちは、結局、量で質を生むしかないんだな、と。
何が言いたいのかというと、書いているうちは面白いと思っているんだけど、読み直したり、さらに何日も経過してから読み直すと、そこから感じる質の違いはある程度分かるものである。書いている最中には分からないのは不幸なことだ。できれば面白い作品だけを書いていきたいものだが。
自分以外のみんなも苦労しているんだよな、ほんと。
2.自分のブランド
面白い面白くないとは別に、自分が書くとこうなるみたいななんかクセみたいなものは分かった。個性というかキャラというか傾向というか。
狙った統一感ではないけど、分かる人には分かるんじゃないかと思う。
自分で書いててなんとなく思った。そして自分で言うのもなんだけど、自分の個性が自分でもそんなに嫌いじゃない。もちろん好きになれない人や嫌う人もいるだろうけど、それなりに個性と呼べるものがあるんじゃないだろうかと思った。
これが浅賀ソルトというブランドになるんじゃないかと思った。
3.短評
https://kakuyomu.jp/works/16817330662987767131/episodes/16817330662987780979「査定先の納屋からビンテージバイクが出てくる」
ちょっと普段より長めになった一品。自分のことを棚に上げて語る感じが実に暗黒小説という感じである。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663258794321/episodes/16817330663258812332「やりかねないという想像」
書いているうちにホラーになってしまった作品。描写が細かくて、なんか気に入っている。会社の中の人の反応がそれなりに幅があるのがいい。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663310635577/episodes/16817330663310661938「英語で警告メールが会社に届いても何もしないということ」
妙に全員がうっすら無責任なところがいいなあ、と自画自賛している。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663587603320/episodes/16817330663587617962「誰がうちの娘の裸を見たがったのか?」
自分の中では新領域というか、新しい文体を手に入れたぞと実感したような画期的な一品なのだけど、まあ、そういうのは自分だけが分かるところである。裁判で証人がこういうことを証言するということは実際には無いと思うが、そこはフィクションである。
どんどん胸糞が悪くなると共に、本当の悪の形がうっすら浮かんできて、自分はお気に入り。
他にもコメント書きたくなったけどとりあえずここまで。あとからまた別に近況ノートを書くかも。
4.今後
8月と違って2日に1回とかそれ以下の頻度になってしまった。義務感で嫌々やるのも違うと思うが、スランプ気取りで停滞するのも違うと思うので、今後もやっていくつもりです。
よろしくお願いします。
嫌々と楽しさが両方あるもので。