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プレイヤーズ王国の子ども

ひっそりカクヨムコン10に出してます~。

◆「野のあかり」(現代ドラマ)
◆「六組の廊下」(ホラー)

一作だけでは期間中さびしいかな~と思ったので、「六組の廊下」を加筆して出してみました~。
なんでも映像化? を意識するといいらしいので、ホラーは極力それを意識して寄せてみました。

どちらもあえてスタートダッシュ週を外し/自主企画にも出さず/週の半ばにこっそり投稿です。

「野のあかり」はじりじりと息長く大勢の方に読んでもらえました。嬉しいです。ありがとうございます。
一方の「六組の廊下(拡大版)」については、ああこの感じ、手も足も出ないまま流れ去った初年度を想い出すわ~(笑)

やっぱりカクヨムコン期間中には、独特の流れがありますね☆


本日のお話。
プレイヤーズ王国が好きでした。
なんですかそれ。

マイナーすぎてWikiにも載ってません。
せいぜいが、載っているのは、プレイヤーズ王国の後継で、わずか2年でサービスを停止した「MySoundユーザースペース」だけです。

プレイヤーズ王国とはなんぞやというと、ヤマハが運営していた、素人の音楽投稿サイトです。
自作曲あり。コピー曲あり。
小説投稿サイトの、音楽版といったところです。

ちまたの音楽愛好家がそこに自分の手掛けた作品を投稿するのですが、ヤマハ「プレイヤーズ王国」の特筆すべき利点は、ヤマハが代行で手続きをしてくれるので著作権のある音楽でも投稿できたということでした。
YOUTUBEがまだなかった頃の話です。

なぜそんなサイトに入り浸ったのか、きっかけはもう忘れてしまいましたが、何かの曲を探していてたまたま引っかかったのでしょう。
素人さんの音楽たち。
玉石混淆でした。
そんな中に埋もれている良作の投稿を掘り当てるのが楽しかったのです。

流行中のアイドル曲もあれば、少し前の時代の名曲もありました。
ゲーム音楽あり、映画音楽あり。
クラシックもありました。
アレンジされた曲のいくつかは、オリジナル音源よりも好きでした。

コピーされる曲は、いきおい「名曲」や「知る人ぞ知る」が選ばれることが多く、心を打つすばらしい曲が多かったです。


プレイヤーズ王国のおかげで、マイナー曲にもアイドル曲にもアニメの曲にも、かなりの歌に触れることが出来ました。
それまでまったく聴いたこともないジャンルの曲を大量に浴びました。
小説ならば、「乱読」という状態だったでしょう。

おそらくこれが「プロ」の作品ならば、好きな音楽だけを選んで聴いていたはずです。素人さんの音楽だったからこそ、
『わたしと、その曲の作り手』
そんな小さな関係の中で、一曲一曲を真摯に聴いたのです。


読み合いスキルがないと☆が伸びないカクヨムでは底打ちでも、お外では新聞に原稿を書いていたり、文フリでは人気サークル。
そんな方々がカクヨムにもこっそりいるように、他では無名でも、プレイヤーズ王国の中では、堅実に評価を積み上げている人も大勢いました。
センスが際立っている人がいて、思い切ってメッセージを送ってみたら、小説や漫画のイメージアルバムを手掛けているプロの方だったということもありました。
覆面で活動されていたのです。

※イメージアルバム
小説のファンが小説のイメージイラストを描くように、小説や漫画のイメージに合わせた曲をつくるもの。
そんな方々の作曲したイメージ曲を通して、読んだことのない小説や漫画にも手を伸ばしました。

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覆面といえば、虹乃ノランさんが本を出されましたね!
昨年のこの時期、カクヨムコンに参戦するために登録されるや否や、爆走、あっという間に大賞をひっさらって書籍化デビューという赤い流星のような方でしたが、それもそのはず、あなたプロやんかー、ということで、実に妥当な結果だったのでした(笑)
ものすごい数のファンが既についているので、わたしなどがノコノコ出向いても邪魔なだけでしょうから控えておりますが、ここでこっそりお祝いです。
まことに優等生さんでした✨
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プレイヤーズ王国で知った音楽の中には、「光の天使 / Children Of The Light」があります。
アニメ映画「幻魔大戦」の主題歌です。これ角川です。
そうなんです、サブカルはうちが牽引する!の頃の角川なんです~~。
当時の力のあった角川と、今の違いは、【スケールの大きさ】でしょうか。
原作者さんがイメージの違いに激怒してやる気をなくして原作まで放棄するというお馴染みの展開を辿りながらも、名曲は遺しましたよね。
キャラデザがとにかく気に入らなかったそうです。吉田秋生の絵にみえるんですが、違いました。
さらにこの映画でアクションシーンを担当していた金田伊功さん、もうとっくにお亡くなりになってるんですね。残念です。


あああそういえば、来月、映画「ベルサイユのばら」が公開されますね!
驚倒したことには、この映画、今のこの2025年の時代においてなんと、

【70年代の少女漫画の絵】

で作画されているんです!
少女漫画黎明期のおめめキラキラのアレです。アレが動いているのです。
ぬりえを切り抜いて割りばしをつけて、ペープサートする、あのノリです。

アニメ名作劇場のようなベタ塗り、ぺらぺらの人物、かくかくした動きに、「なっ……!?」と絶句しましたが、これは原作漫画との差を生み出さないようにあえてこうしているのでしょう。
今の作画と技術で創ると、もっと素晴らしいものになるかもしれませんが、原作とは別ものになってしまいます。
だからあえて、ペープサート。当時の少女たちが脳内で思い描いていたものを体現している。
究極の原作リスペクトです。

「ベルサイユのばら」は昔に一度、アニメ化しています。その時の監督は「あしたのジョー」と同じ人でした。なのでそこはかとなくジョーでした。
陰翳に富み、胸がかっと熱くなるような劇画調。
作品の縦糸は激動のフランス革命ですから、これはこれで合ってますよね。
本国フランスではこれを見た方々が「宝石のようなアニメ」と歳をとった今でも愛好していらっしゃいます。

今回の映画化は、青味の強かった出﨑監督作品とは異なり、明るいパステル調です。
マカロンのイメージ。
音楽担当は「進撃の巨人」の澤野弘之さん。

一体どういう仕上がりなんでしょうか。
気になります。

そしてかつてのテレビアニメ「ベルサイユのばら」は、ベルばら作品にふさわしい、究極の名曲を世に遺しております。
今回の映画でも「どこかで流してくれるよね?」と切望している人がいる、そのくらいの名曲であります。
この曲についてもプレイヤーズ王国で憶えました。
以上です。

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