実は私、隙あらばハーレム化させようとする作者のクセに、ハーレム物ってあまり読まないと言うか、そんなに好きでも無いんですよね。
いや、どういうことだよ!?――みたいに思われるかもしれませんが本当です。ちなみにいちばん好きなハーレム物はいつもおススメしてるやつなので割愛。
で、なんでハーレム物がそんなに好きじゃないのかって考えてみたんですよね。で、一人二人と増えていくタイプのハーレム物。だいたい一人目は良いんですよ。すごく楽しめるんです。ただ、二人目、三人目と増えていく度に一人目の扱いがおざなりになったり、あるいは何故か全員均等に扱うようになって作業かよみたいな。で、読むのやめちゃうんですよね。
あとは最初から全員が主人公に好意を抱いてる系。なんで主人公にそこまで好意を抱くのかわからん→終了。なんですよね。スパダリ系主人公だとますます嫌になって終了します。
この辺どちらも、『かみさま~』や『恋離』を書いた時にも書いたかもしれませんが、ハーレム不条理みたいに言っていたと思います。
いやお前、『勇者のオレの』で最初から主人公好きな3人で始めたじゃん!――ってなるかもしれませんが、あれはテンプレ的な勇者パーティからの一夫多妻みたいなあるあるネタでしたので。
むしろ『かみさま~』や『恋離』で主人公は何度も問いかけたり自問自答するんですよね。何故自分を好きになるのかと。ハーレム不条理への作者の代弁みたいなもんです。もちろん、それぞれに想いがあって、当然主人公からの気持ちも、ヒロイン側の気持ちも均等ではありませんので百合ることもあります。
『王子~』と『堕チタ勇者ハ甦ル』はヒーローが主人公ではないのでノーカンですw そもそもどちらも主人公であるメインヒロインにしかヒーローの矢印は向いてませんし、前者は立場と責任感で、後者は聖女の策略で嵌められただけですし。
『僕の彼女は押しに弱い』はセーフ! まだセーフです!
『堕ちた聖女は甦る』は逆ハーが要素でしたが、主人公の矢印は常にメインヒーローでしたのでセーフ。
たぶん、この中では『恋離』がハーレム物に対する私のいちばんの回答かなと思います。あれのハーレムの形成過程がいちばん好きです。『かみさま~』は主人公の矢印はメインヒロインですので、不条理スタートの『勇者のオレの』を除けば、強弱こそあれど複数方向に矢印が伸びてるのは『恋離』だけで、作者的にはいちばん綺麗にハーレムになった話かなと勝手に思ってます。トリックスターも強力ですしね。