お久しぶりです。
一年以上、一次創作小説を公表できていないドン底の生活からようやく抜けだせました。ここでも時折その進捗をご報告してきましたが、ともかく帰ってこられて良かった!
新作タイトルは『機甲遊戯アーカディアン』となりました。そう、またアーカディアン、アーカです。作品の舞台となる世界はこれまで書いたアーカのとは別ですが、アーカの名を冠する以上、旧作から根幹となる要素を受けついでいます。
元は違う名前で出すつもりでしたが「この作品で商業化を目指すんだ!」という意気込みが高まるにつれ「デビューするならアーカディアンの名でしたい」と強く思うようになり、再びこの名を使うことにしました。
天城と言えばアーカディアンですし。
アーカディアンは小説の名前である一方で、作中に登場する僕の考えた操縦方法によるアーケードロボットゲームの名前でもあり、その実現こそが僕の悲願です。そしてアーカを知る人たちから「アーカディアンやりたいね」と言ってもらえていることが、どれだけ支えになっていることか。
今作もそのアーケードゲーム化を目指した作品であり、それが叶った時にアーカディアンとは別の名前で呼ばれるのは嫌だなと思ったのです。アーカディアンの名に馴染んでいる周りの方々の認識を別の名前で上書きするのもめんd、大変そうですしね(笑)
ここからはロボットの話を。
僕の処女作である『機巧操兵アーカディアン(旧版)』は当時の僕の「こういうロボが書きたい」「それのある世界が書きたい」内圧が噴出してできた物ですが、実はその世界は2つありました。それが以下の①②です。こうして比較すると真逆なのが分かりますね;
①
舞台:現代
メカ:4m級(正確には3.8m以下)
長所:大きすぎず身近に感じる/町中でも小回りが利く
短所:威力・迫力不足
②
舞台:未来(人類は宇宙に進出済み)
メカ:20m級
長所:威力・迫力充分
短所:町中だと窮屈で、戦うと町をむっちゃ壊す
① 僕たちが生きている内に搭乗式ロボット(以降ロボ)が普及した現代社会を描きたいという『機動警察パトレイバー』的発想によるものです。ロボはレイバーより小さいですが。
ロボは二乗三乗の法則によって大きく作るほうが大変なので最初に普及するのは人が乗れる物としては最小クラスの4mほどのものになると予想されます。4mロボはすでに有限会社はじめ研究所さんが作っておられるので「そのサイズのが普及したら」というのは突飛な話ではないでしょう。
そのロボが公道を走る車両の一種なら道路交通法による全高3.8m以下の基準を守らねばなりません。戦闘用ロボが平時に公道を走ることもないのでもっと大きくても良さそうですが、トラックで運搬できる、信号機や電線にぶつからない、といった条件をクリアするためにも、やはり3.8mが最適解というのが僕の結論です。
小さい分、廉価なので個人で所有できるのも魅力です。
国家や組織に縛られない人も自分のロボを持っていて有事にはそれに乗って戦う世界。これは異世界ファンタジー『魔神英雄伝ワタル』や『覇王大系リューナイト』、スペースオペラ『装甲騎兵ボトムズ』が該当し、現代の現実世界が同様になった様を見たいという想いが①を書く原動力です。
② こちらは「ガンダム世界の実現」の一言に尽きます。
ガンダム(モビルスーツ)のような20m級(ガンダム自体は18mですが20m前後ってことで!)のロボットの実現だけでなく『機動戦士ガンダム』の舞台である宇宙世紀のような、人が宇宙に進出してスペースコロニーを作って住んでいる世界の実現とセットです。
これを『ミノフスキー粒子』抜きでやりたい。
宇宙世紀ではミノフスキー粒子があることでモビルスーツの動力となる小型核融合炉が作られましたし、それが電波妨害もすることで遠距離ミサイルが無力化され、モビルスーツによる有視界戦闘に必然性が生まれています。
この粒子がなければガンダム世界の光景は実現しない。しかしそれが架空の存在である以上、現実世界でこの先 同様の存在が発見される可能性は限りなくゼロに近い。つまりガンダムのような世界は永遠にやってこない。
そんなのは嫌だ!
現在 発見されている存在のみを扱う、現実の延長線上の技術だけでも、きっとガンダムのようなロボットの戦う世界は実現できる(といいな)! ということを言いたくて、それを書きたいというのが②の原動力です。
さて。
こうして見ると水と油の①②ですが、当時の僕は今の現代にロボが溶けこんでいる光景も見たいしそこで4mロボにも乗りたいが、自分が生きている間にスペースコロニーが実現して住んで20mはある巨大ロボを操縦してみたいという気持ちも強すぎて、①②を同じ作品にぶちこんで両立させようとしました。
それが旧・機巧操兵なのですが両立できず、にっちもさっちもいかなくなって打ち切りという判断を下すに至りました。あの世界の登場人物たち、楽しんでくださった読者の皆様に申しわけないです。
それで反省し──
旧・機巧操兵から①の要素を排除して②に特化した作品として再構築したのが『リブート版・機巧操兵アーカディアン』です。サイトでは単に『機巧操兵アーカディアン』のタイトルで掲載しています。
こちらが完結したことで(至らぬ点は多くいずれ再挑戦したい気持ちはありますが)②を書きたい僕の願望はひとまず昇華されました。なら、次に書くのはリブート版・機巧操兵からは除かれた①に特化した作品でしょう。
それが今作『機甲遊戯アーカディアン』です!!
……まぁ『次』と言いつつリブート版・機巧操兵の完結からすっごい時間経ってるんですけど; すぐに書ければ良かったんですが、すぐには書けなかったんだ……!
自分がその時々にどういう物を書けるか、書こうとするかは自分でもコントロールできず、長い長い回り道を歩くハメになりました。でもその回り道を通らずに最短で機甲遊戯に辿りつくことは、振りかえってみても無理だったと思います。
全ては必要な行程だったと思い、表に出られなかった間にも培った創作力を尽くして、これから『機甲遊戯アーカディアン』バリバリ書いていきます!
目指せ書籍化!
目指せアニメ化!
目指せアーケードゲーム化!
俺は早く俺の考えた操縦方法でロボットを操縦したいんだ!!!