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2022年9月7日の近況報告 弱者救済は「保険」だ。自分がいつ弱者になるかなんて誰にもわからない

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【以下本文】

 個人的に「弱者救済」っていうのは「保険」と一緒で「もしもの時の備え」として人生において非常に重要な位置にあると個人的には思います。
 なぜなら「いつ自分が『弱者』になるかなんて誰にもわからないし、なる時は『どんなに嫌でも』なってしまう」からです。



 例えば「学歴の無い奴なんてゴミクズのカスだ。存在自体が害悪だ」なんて言ってた人が、受験に落ち続けて二浪三浪して「自分自身が学歴の無い存在自体が害悪なゴミクズのカス」になってしまうと途端に生きるのがつらくなります。

 他にも「うつなんて甘えだ。乾布摩擦でもして体を鍛えればならない」なんて豪語(ごうご)する人が、会社の人事異動でパワハラ上司が回ってきたら
「ねぇ、何でうつになるの? うつは甘えで乾布摩擦でもして体を鍛えればならないんじゃなかったの? ねぇ何で?」ってなってしまって適切な対処をしなければ本当に自殺まで行ってしまいます。


 加えて、交通ルールをしっかりと守っていてもドライバーが飲酒運転してたり、スマホをいじっててわき見運転してて歩道に突っ込んできたら、
 あるいは高齢ドライバーが「アクセルとブレーキを踏み間違えて」突っ込んできて、ひかれて障害が残ったらそれだけで弱者になります。

 さらに言えばある日突然、脳梗塞(のうこうそく)になって障害が残ってしまったらやはりそれだけでも弱者になりますし、
 もっと言えば勤め先の会社が倒産したり、リストラの対象になったら「それだけで」無職という「弱者」になります。本人の望む望まざるに関係なく。



 そうなると、もしも普段から「弱者には生きている価値なんて一切ない! 自業自得だ!」って言っていたら、自分自身がその「生きている価値が一切ない自業自得な」弱者になってしまうわけですよ。
 これってつらいですよね? 普段から世間様にこう言っていたんだから、いざ自分が弱者になったらそれを受け入れよう。なんていう聖人はおそらくはいないはずです。


 昔、植松聖死刑囚が障害者施設で大虐殺を「やってのけてしまった」のを見て「よくやった! 障害者なんて要らないんだよ! 殺処分ありがとうございます!」
 などと「肯定的」にとらえた人って「自分が障害者になった時のことを考えているのだろうか?」とは思うんですが、おそらくそういう人はこの現状のままで死ねると思っているんでしょう。
 それは「違う」「絶対に違う」と断言します。いつ事故や病気で「巻き込まれる」かなんて誰にも予想はできませんよ。それこそ「神のみぞ知る」ってやつです。



 最後にある司祭の言葉で締めさせていただきたい。

 貧しい人 病人 非生産的な人 いてあたりまえだ
 私たちは他者から生産的であると認められたときだけ生きる権利があるというのか
 非生産的な市民を殺してもいいという原則ができ 実行されるならば
 我々が老いて弱ったとき 我々も殺されるだろう

 非生産的な市民を殺してよいとするならば
 いま 弱者として標的にされている精神病者だけでなく
 非生産的な人 病人 傷病兵
 仕事で体が不自由になった人すべて
 老いて弱ったときの私たちすべてを
 殺すことが許されるだろう

- クレメンス・アウグスト・フォン・ガーレン司祭



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