「あなたがやりたいことは何ですか?」
こう問われてスッと言える人は日本人全体の1%もいないでしょう。なぜなら大多数の日本人にとってはタイトルにもあるように「そもそもやりたいことなんて無いしなんとなくで生きている」ものです。
それでも無理やりにでもあるとすれば「食う、寝る、セックス」という本能の中でも極めて原始的な物のどれかになります。どこのTVチャンネルでも暇さえあれば「グルメ物」をさんざんやってますが、あれは「食う」という本能を満たしてくれるから確実に受けるネタなのです。
ではなぜ「あなたがやりたいことは何ですか?」とか「やりたいことをやろう」と言うのか? それは「そう言うとお金になる、あるいは商売になる」からです。
「やりたい事が無い」のはいかに罪深い事か。そして「やりた事がある」のはいかに素晴らしいかという「虚構」を広めれば、お布施をかすめ取る商売が成り立つからです。
この手の話は古くは宗教に始まり、現代でもカウンセラー等に脈々と受け継がれているいつもの手口です。そしてその手の話に引っかかる「自分探しが辞められない人」というのもまた、いつの世にもいるのです。
そもそも「やりたいこと」が「食う寝るセックス」以外の人間は1%もいません。「やりたいことがある」人というのは言ってしまえば「異常」な存在なのです。「突然変異種」なのです。
なので「やりたい事が無い」からといって焦る必要はありません。そもそも「やりたいことが無い」のが正常な人間ですから。