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賞の数より傑作はかず多し。でもワタクシはタガメサワー!/殿さま-1.0 第3話更新しました。

 数字の多寡で優劣が決まるものとは違って、よっぽどのレベル差がない限り、文芸作品の優劣って明白な差などあり得ないと思っております。「いや、作品の間には明確な優劣の差がある」という方がいらっしゃれば「それってあなた個人の感想ですよね」と論破したくなります。

 紫式部とアガサ・クリスティとさくらももこの作品を比較することの馬鹿馬鹿しさを考えてみればわかりませんか? 結局好みの問題でしょう? だから賞に選ばれたら好みが選者と合ってたのだろうなと思いますし、受賞作は傑作も、受賞かどうか実のところって運と相性だと思います。ちょっと宝くじっぽいです。

 出版を前提とした編集部が選ぶコンテストだと各編集部が扱える範囲(ジャンル)で今ある需要に応える売れ筋のものをということになります。自分の好みと合おうが合うまいが、読者が読みたいであろうかつ売れるであろう内容や表現という縛りに自分の作品を合わせて行くのだからストイックな世界です。編集者も真面目に賞を狙う人たちの多くも、現在の「傾向と対策」に従うものを追求するのだから、似た作品があつまり、作品の間の差異も少なくなるでしょう。その先はやはり編集者の好みとなります。受賞した作品が、傑作だったから、といって受賞しなかった作品が傑作ではないと言うことにはなりません。

 言いたいことは何かというと「受賞しなかったことを理由に自分の傑作の価値を疑うんじゃない!」ってことです。賞の数より傑作の方が数が多いんですから仕方がないのです。

 さらに頑固にマイペースで今現在の流行りじゃないジャンルを流行りじゃない作風で自由に書いている皆さん。皆さんは逆風の中に立っているのと同じです。ハッキリ言って非常に評価されにくいです。でも、文芸の可能性と命脈は皆さんに委ねられているのです。皆さんはレアな遺伝情報を持っているのと同じです。

 今の売れ筋は将来徐々にあるいは突然売れ筋ではなくなるでしょう。その売れ筋に最適化して、過剰適応してしまった方々はおそらく次の時代の売れ筋には対応できないのです。次の時代の文芸では、それ以外のジャンルと作風に強みを持つ皆さんの傑作が非常に価値を持つのです。

 今、賞がもらえなくても、不人気なジャンルでも、自分の意思と主張を思い切って作品に込めましょう。どこかの誰かがあなたの傑作を必要としています。ひょっとしたら、今ではなく近い将来かもしれません。

 賞なんてキッカケ。賞なんてお祭り。賞をもらえたらそいつはめでたい。おめでとう。賞をもらえなかったとしても、その評価はあくまでも今、現在という限定された時代の、しかもごく少数の評価に過ぎません。受賞できなくて「チカラ及ばず」のコメントをされた方がいらっしゃいますが、及ばなかったのは作品ではなく時代の方かもしれませんよ。だからもっと胸を張ってごーまんかまして好き勝手書いてください。多分、その方が少なくともワタクシには面白そうですので、ワタクシのわがまま。

 かく言うワタクシは、自分が楽しめる自分が読みたい作品を書きたいので、あくまでも傲慢に好きなこと好きなように書かせていただいております。その上、偏屈なのでなるべく他の人とは違うことをやりたいなとは思っております。

 飲み物に例えるならば、水やお茶やコーヒーやコーラやスムージーやジュースやビールやワインではなく、きっとタガメサワー。いつかタガメサワーの時代が来る! ことはなさそうだなあ。

『土岐の殿さまのやり直し-1.0(マイナスワン)』
「第3話 怒る市杵島姫(いちきしまひめ)」更新しました。シリアスな前回とは打って変わってポンコツなサラスバティが市杵島姫に泣きついております。
https://kakuyomu.jp/works/16818093076593231132/episodes/16818093078014963270

本日のオマケ写真。コレなーんだ?

ではではまた。
Hasta la vista baby

<(_ _)>

35件のコメント

  • 文章に感動して……写真に全てを持っていかれたっ。
    なんだろう?
    何かの実かなあ???
  • 繭でしょうか?
  •  なんだかすごく元気が出ました。ありがとうございます。流行りにシフトするべきなのか、しかし私の書きたいものは違うんだよなあ、という問答を、もう三カ月くらい続けて余計な体力を使っておりました。
     傑作の方が賞より多い、たしかにそうですね。頑固に一途に、自分の芸術を貫いていきたいと思います。そしていつか、私の文章を見た人に、これは彼女の作品だと分かってもらえるほどに味を出していきたいです。

     それから、う~ん、、これはきっと、私の大好きなじゃがいも!!
  • おっしゃる通りだと思います。以前、作家はマーケティングしてはいけない!と、極端な持論を掲載したときに、マーケティングしない理由が分からない!と、叩かれました。
    本流を逆上る事が重要だと、この文章で確信しました。
    ありがとうございます。
  • 人は人、自分は自分ですね。

    写真は、トリュフかな ?
  • うんうん、納得
    うん? う◯こ
    いやいや、何か果物ですか?

    と、先に回答して

    ありがとうございます!

    「モニかな」今日もがんばっていますよ!
    あれも三郎さんの熱烈な支持あってこそで、流行りではないですものね
    そもそも私の作風自体、webの主であろう中高生には受け悪いでしょう
    それでも!
    くじそうになれば、三郎さん始め皆さんに私は助けてもらっています
    支えてもらって私は書けています

    ありがとうございます
    何度でも
  • こんにちは。

    そうだそうだ、ネ◯だって受賞していたかもしれないんだ。そうだよねパ◯ラッシュ。
    力強いお言葉ありがとうございます。

    で…写真はなんだろう?キウイじゃなさそうですね…?
  • しまこ様
     ははは、文と全く関係ない写真を載せたワタクシが悪い!🙇‍♂️ でも実ではありません。😁
  • 知良うらら様
     繭ではありません。🙅‍♂️
  • 谷 亜里砂さま
     自分がビジネスとアートのどちら寄りをやりたいかですよね。
     注文に応じて売れ筋のジャンルで売れ筋の作風を書くのが楽しかったり、マーケティングが大好きでカメレオンのように作風を変えるのが楽しい人はそれでいいと思います。そういう方もいらっしゃいますから。
     でもそれが好きではないのに得意になって好きなことが書けなくなるのだったら、なんだか寂しいしもったいないと思うのです。
     まずは、自分の好き勝手にはっちゃけた方がワタクシは人生が楽しいような気がします。
  • 羽弦教授!
     流行が自分の趣味に合わない、得意でもない、そして団子状態で書き手が集まって余っているところだったら、わざわざ突っ込んで行くのは労多くて功少なし。怠け者のワタクシにはしんどくて楽しくなさそうです。😩
     ストイックではないワタクシは好き勝手に書きたいものを書く方が楽しいと思うだけです。🥳
     ただし原稿料次第で悪魔に魂を売るような真似をするかもしれませんけれど。人間だもの。😈
  • 本当に救われた気持ちでございます( >д<)、;'.・
    ありがとうございます!
    そうですね(*>ω<*)ウルウル いろいろ考えつつ、自分の作品を好きでいてあげようと思います。

    写真は~ むかご? ナッツのチョコ!
  • るしあん 様
     そうです。みんな違ってみんないい。でも好みに合わなかったらご縁がなかったということでいいんじゃないかなあと。

     写真はトリュフ! ではありませんがキノコです。さすがです。👏正解と言っても良いと思います。何のキノコかは次回で説明します。日本にもあるようですが、あんまり食してはいないようです。
  • 歩さま
     ありがとうございます♪😊 実は誰かそう答えるんじゃないかと期待しておりました。😆 うんこ💩ではありません。

     カクヨムのアクティブな読者層って年代別にどうなっているのでしょうね。🤔
     今の中高生が受けているものは、自分もそれなりに楽しめるとは思いますが、自分が楽しめるものの多くは今の中高生が楽しめるかどうか想像がつきません。考えてもわからないし、わかっても書けなさそうですから、そこは考えないことにします。😵‍💫

     まずは最初の読者である自分を楽しませること。ついでに誰か他の人が楽しんでもらえるのならば、それでいいんじゃないかと。それがものすごく面白いのになれば、読者も増えるかなとのんきに考えております。😁
  • 流石はサブロウ先生、略してさすサブ(コラ

    審査員の方にサブロウ先生みたいな見解と志をお持ちの方がいたら違うんでしょうけどねぇ。

    私の場合、書きたいものじゃないととても書く気が起こりません。
    小説を書くって言うのはそれなりに精神的カロリーを必要とすると思うのですよ。
    だから自分の脳内にある書きたい物語じゃないと2日で頓挫するでしょうw

    流行りモノだからって、自分の望まない物語を書き続けるってそれどんな苦行?
    (;^_^A

    画像は……タガメの卵と見た!
    だって直前にタガメサワーのネタが(迷推理
  • 三奈木さま
     そうですよ! アートや文芸の世界なんて場合によっては、生前は低評価で、亡くなってから最大級に評価される場合もありますもの。ゴッホとか宮沢賢治とか。ネ⬜︎だって遺作がとんでもなく高評価になってる可能性があります。🐶 ワタクシは俗物なので死後の評価も嬉しいけれど、できれば生きているうちにちやほやされたいものです。

     残念ながらキウイ🥝ではありません。🙅‍♂️
  • ズバーンと心にきました。
    とても励まされてます。
    無理だとわかっていてもなんだかんだ落ち込むもので自信をなくしてもうやめようかなんて思いながら、私は私だと思ったりと
    それにやはり求められる作風はとても書けないし仕方ないですね。

    頑張ったのになとちょっといじけてたんです。
    お呼びじゃ無いね。なんて強がったり。
    土岐様の言葉でなんかホッとしました。
    ありがとうございます😊
  • 浬さま
     自分の作品は自分の子供。自分の自信作は賞に落ちようが、不人気であろうが大傑作! 大事にしてあげたいと思います。

     写真のは見た目と大きさはムカゴと似ていますが食感は違いますね。外はこりっと中はとろっとしたキノコ🍄‍🟫です。
  • 。・゚・(ノД`)・゚・。
    励まされました。
    ありがとうございます!

    これからも、日記のように「三十一文字(みそひともじ)」を詠んでいきます。←誰にも求められていないでしょうが。(苦笑)
  • 追記。
    これがキノコ?!
    よく見ると、そう…見えなくも、ない…
  • 土岐三郎頼芸様、こんばんは😊

    賞の数より傑作はかず多し、って本当にそうですね。

    写真はキノコなんですか(゚д゚)!
    土がいっぱい付いたイモかと思いました(笑)
  • さすがです〜(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)
    おっしゃる通りですね♪
    賞の数より傑作のほうが遥かに多い!
    わたしもそう思います!
    だって、
    えー、なんであの推しのお話、受賞しないの!?
    って、毎年思いますもん>⁠.⁠<
    傾向と選者の好み。
    そこにズバンとハマるかどうか。
    でも、それはさておき、我が道を突き進んで作り出される素敵な作品の数々。
    受賞はやっぱり凄いなって、素直に尊敬てすが、受賞されなかった作者の皆さまだって、尊敬です〜(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

    そして、キノコ??
    どんなお料理になるのでしょうか……ドキワク☆
  • 三流FLASH職人さま
    >審査員の方にサブロウ先生みたいな見解と志をお持ちの方がいたら違うんでしょうけどねぇ。
     出版社の生き残りのために『テンプレじゃないけれど絶対に面白いで賞』を作るでしょうね。流行と明らかにずれているけれど面白い作者を集めて囲い込んで新レーベル作るでしょうね。できなかったらビートだけ師のネタですが、嫌がらせで「角川(つのかわ)書店新社」とでも名乗って新しい出版社を作っちゃいますか。😎
     短編ならお題に合わせて書くのは言葉遊びでできますが、長編での書きたいと思ってもいないネタや作風での執筆は確かに苦行ですね。ワタクシも無理です。南無。😑

     なお、写真の物体はキノコです。タガメの卵ではありません。🙅‍♂️
     タガメの卵って見たことがないので調べてみたら、「そう言えば奴らはカメムシの親戚だった」と思い出させるようなものでした。ブツブツが集まっている集合体恐怖症の方は見ないほうがいい代物でした。その卵からの羽化シーンはちょっと緑色の妖精っぽく「ナーナ」の群れの誕生のようでした。🧚‍♀️🧚
  • 久路市恵さま
     テンプレや流行のものが好きだったらそれで書いちゃえばいいのです。でも好きなことを書く時間が足りないのに、好きでもないものを書くのに時間をかけていたら時間と人生もったいなくないですか? などと歳をとってしまったワタクシは思ってしまうのです。😥
     お子ちゃまたちにはお呼びでなくても、大の大人にとっては面白い作品てのもあるんじゃないかと。マンガだって「コロコロ」と「ジャンプ」と「モーニング」、「りぼん」と「花とゆめ」の面白さの色合いは別物でしょう? 異能力バトルやスクールラブ以外にもマンガの需要があるように、小説や文芸作品だって売れ行きの最大値である「ラノベ」以外の、「その他」の需要は絶対にあるのです。🤑
     カクヨムもテーマの縛りのない「対象読者の年代別コンテスト」をすれば、その需要は目に見えるものになると思うんですけどね?🧐
  • 写真はトリフですか?違うでしょうね。

    賞とか関係ない私ですが、取られていない方達の作品を喜んで読ましてもらっています。昔のように賞をもらった作品が印刷されて、人の目に入る時代は終わりました。狭く深く空、浅く広くの時代になったのだと思います。多様性バンザイ?
  • 結音(Yuine)さま
     こちらこそ。コメントを残せていませんが、結音(Yuine)さまの短歌にワタクシたちは間違いなく深い影響を受けています。
     そんな結音(Yuine)さま宛の、福島典雅さま、西しまこ様、そしてワタクシからの三十一文字のラブレターが西しまこ様の近況ノートにございます。是非ごらんくださいませ。🥰
    https://kakuyomu.jp/users/nishi-shima/news/16818093078054405767
     そして、キノコ。土の中にできるらしい泥まみれのキノコ。トリュフじゃないけれど美味です。食べたことはないはずだけどトリュフもこんな味なのかなあ?🤤
  • この美のこ様
     傑作が多すぎて読み切れないから、どれを読めばいいかわからないときは、受賞作品かどうかは目安になります。でも好きな作家の未読作品があればそちらを先に読みたいワタクシ。たとえ受賞作品じゃなくてもです。傑作は受賞作品だけではありません。間違いありません!😵‍💫

     写真のキノコは土の中から掘り出したそうなので土まみれでした。販売価格はなぜか1L(リットル)単位で250バーツでした。約1,067円です。美味でした。🤤🍄
  • >賞の数より傑作の方が数が多い
    名言です! 好きなもんを好きに書きゃあいんですよ!
    相手に合わせてばかりいるとプロになっても辛いだけです。

    で、キノコ、トリュフじゃないなら、フクロタケかな!?と思いました。コメント欄を見た上で予想なので、ちょっとズルです♪
    真相はいかに……!
  • 平さま
     本当に傑作がいっぱいで多分一生かけても読み切れないです。なにかの受賞作もあればそうでないものも。なんてすごい時代でしょう!😵
     WEB小説にとどまらず、すべての書籍やアートや音楽や映画も、自分が面白そうだなと思い、ご縁が結ばれたものにだけ巡り合えるのだなあ、と思っております。🥰 
     そしてまだ見ぬ作品も山ほどあって、一生かけても会えない作品も星の数ほどあるのでしょうね。ああ残念です。⛰️🌃
     そして、キノコ。本当はタイカレーの具にするとよいらしいです。昨日は炒め物にしたときに油が多すぎて大失敗でした。本日は普通に塩茹でましたところ、これはなかなかの美味でございました。🤤
  • @fumiya57さま
     残念ながらトリュフではありません。でも、同じく土に埋まっているタイプのキノコだですからほとんど正解です。日本じゃ福島県ぐらいでしか食べていないようです。もったいないなあ。🤤

     そうです。多様性は大事です。皆がみんな異世界転生ものや悪役令嬢ものや逆行転.ものを書く必要はないと思うのです。いろいろな物語を読みたいですから。🧐
  • こよみ様

    >好きなもんを好きに書きゃあいんですよ!
    >相手に合わせてばかりいるとプロになっても辛いだけです。

     ですよね~まずは好きなように書きまくろう!😍

     そしてこのキノコはフクロタケではありません。🙅‍♂️
  • ふむふむ、キノコでしたか(カンニングしました笑)
    タガメに引っ張られて、馴染みのない地域的な食材かと思ってヒヤッとしました(^_^;)

    評価に届かなくてメンタルを保つのに苦労すること、私もあります。そんな時に自分を納得させる考え方もあれこれと備えてはいますが、時代が追いついてない、というのはトコトン前向きでステキですね。いただきです(*^^*)
  • カワセミ様
     実はこのキノコ、ちょっとだけ怖いお話がありましてそれはまた後日ネタにしたいと思っております。『のら孔雀🦚』のほうにしようかなあフフフ。😏
     そうです。ワタクシたちは時代(とき)も超えて突っ走るのです。土岐だけに!😓
  • 仰るとおりです。僕は少し切なくなって、すぐに気にしない事にしています( ;∀;)
  • 福山さま
     福山さまの場合は賞をとる目も十分にあると思います。だって受賞作と比べて本当に遜色はないですもの。受賞したら、それをきっかけに今までの作品の、受賞作以外の作品も注目されて、出版される目もあると思います。😊
     福山さまに限らず、何人かそういう方がいらっしゃいます。順番なんだろうなと思っています。😄
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