どうも。海です。
タイトルの通り、『選ばれなかった人』のあとがきのようなものを書こうかなと思います。
正直この作品、何きっかけで書いたのか全く覚えておりません。
ただ、覚えているのはどうせ書くなら普段書いたことないようなものを書いてみようと、筆を執ったことだけは何故かはっきりと覚えています。
作品に台詞を入れないことを意識して書いてみましたが、読み返してみると、うわぁ……って気持ちになりますね。不思議。
夏のあの蒸し暑く気怠い、でも、そこを抜けた先にあるあのなんとも言えない感じ。これを投稿したのは真冬ですが、少しでも夏を感じていただけたとしたら幸い。
この作品について色々話したいことはありますが、改めて読み返してみますと、自分が浪人していた時に感じたあの苦しさを、文字として書き残しておきたかったんだろうナアと、他人事のように感じていました。
キラキラと輝く周りが心底うらやましくて。反対に自分はたまらなく惨めで。
そんな思いをするならネットなんて見るなよと言われても、頭では分かっていてもつい見てしまって、意味もないのに誰かと自分を比べて心が鬱々としてしまって。
そして、それがまた自己嫌悪になる悪循環。
自分が何をしたいか分からないけど、でも、周りから外れることは怖い。
生きたくないけど、死にたくない。
そんな苦しんだ夜は何回もあったもので。
自分には主人公のように目の前が開けたような感覚はなかったけれど、今もあの日感じた惨めさはどうしても心に陰を落とすけれど。
それでも、今生きて、こうして作品を書き続けているんだと考えられるようになりました。
人生は美しいと誰かは言いましたが、自分はそうは思いません。
それでも、今も何かに苦しみながら、こうして物語を綴ることができている今は、「満足できるものではないにしても、案外悪くないゼ」とあの日の自分に言える気がしています。
まあ、当時の私はひねくれ者だったので、「うるさいな!」と一蹴して終わりでしょうが。
『選ばれなかった人』をもう読んでくれた「アナタ」も、これから読んでくださる「アナタ」も。
この作品を愛してくれるのなら、作者の私はもちろん、主人公の男の子も、途中出てきたあの女の子も、町に息づく名前も知らない彼らも、きっと喜んでくれると思います。
これからもどうぞよろしく。
作品URL:
https://kakuyomu.jp/my/works/16818023212101681794/episodes/16818023212101884924海