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【作品紹介】『貴妃の男、あるいは緩慢な死』(雨 杜和さん作)

感想・作品紹介エッセイ『迷える子羊の読書録』を更新しました。今回は、カクヨムコン10に応募されている雨 杜和(あめ とわ)さん作の中華恋愛ファンタジー&ミステリー『貴妃の男、あるいは緩慢な死』を紹介しました。

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16818093077013560052

紹介記事:
https://kakuyomu.jp/works/16818093085464641449/episodes/16818093091038870532

【粗筋】
主人公の淑華(シューホア)は、20年前に大陸を統一した朱棣林(シュディリン)の序列第2位の貴妃で、皇后亡き今は後宮で1番地位の高い妃である。今も35歳の年齢なりの美しさを保っている彼女は、可憐な少女だった若かりし頃、帝の寵妃であった。だが今は夜伽が途切れて久しく、帝の寵愛を争う後宮の諍いから距離を置くことができている。皇后没後半年、淑華は皇后の仕事である後宮の差配を任されたが、それは帝から女としての興味を最早持たれていないことを意味する。彼女が初めて監督する秋の定例宴では、皇后没後に流刑地から戻って来た美貌の第二皇子朱威龍(シュウェイロン)が招待されることになった。18年前、彼の実母の貴妃は皇后の実子である皇太子毒殺未遂を企てたとして死罪を賜り、彼は連座で流刑に処された。久しぶりに都に戻って来た彼は母の無罪を証明することを心に誓い、後宮の資料を読める立場にある淑華に協力を仰ぐことになった。その過程でいつしか10歳の年齢差を乗り越えて2人の距離は縮まっていく。淑華はそれが彼の策略と知りつつも彼を愛するようになっていく。

*****

作品の紹介文を読んだだけで、背徳と悲恋の香りがしてきて読まずにはいられませんでした。淑華が帝の妃である以上、この恋には悲劇の予感がします。その上、相手の朱威龍は、義息子のような存在で背徳感も溢れています。しかも彼に利用されているだけと自覚しているのに淑華は彼に惹かれていく気持ちを抑えられないって切ないです!

それに淑華はかつて寵妃だったのに、今は帝に女として興味を持たれていない状況も、諸行無常を感じられて切ない感情を更に駆り立てます。

帝は野性味あふれる男らしさ満々のイケオジで、その息子の威龍はとてつもなく危険な香りのする超絶美男子なので、イケオジvs美青年の親子が淑華をめぐって何を起こすのかなーと楽しみにしています。

私のレビューはこちら:
https://kakuyomu.jp/works/16818093077013560052/reviews/16818093090804959486

雨 杜和さんは、他にも『姫よ、わたしを選べ! 〜イケメン皇子たちがブサカワ姫の婿になろうと熾烈な戦いを繰り広げる、これは国の存亡をかけたサバイバル戦争だ!〜』でカクヨムコンテスト10【短編】に応募されています。大国の姫の婿募集に、しがない小国の皇子だけどイケメンの主人公が立候補するのですが、肝心の姫は表に出て来たことがなく、外見も心も酷いという噂が流れているという難物件なのです。さてイケメン皇子はどうするのか?! 続きが気になります。是非ともカクヨムネクスト賞を受賞されて続きをネクストで連載していただきたいです。

『姫よ、わたしを選べ! 〜イケメン皇子たちがブサカワ姫の婿になろうと熾烈な戦いを繰り広げる、これは国の存亡をかけたサバイバル戦争だ!〜』
https://kakuyomu.jp/works/16818093085379576611


これが今年最後の紹介記事です。9月にこのエッセイを立ち上げて以来、紹介作品の作者の皆様には喜んでいただけて、読者の皆様からも予想よりも多くの肯定的な反応をいただき、光栄です。来年もこれを糧に頑張って推し作品を紹介していこうと思います。(もしかしたらまだ今年中に近況ノートは投稿するかもしれませんが)来年もよろしくお願いいたします。

4件のコメント

  • 今年は田鶴さんとご縁をいただけたことに心から感謝いたします。
    まだ少しだけ早いですが、来年もどうぞよろしくお願いいたします( *´꒳`*)♡
  • 七瀬みお様
    私にとっても、今年は七瀬さんとご縁をいただけてとてもいい年になりました。ありがとうございます。
    こちらこそ来年もよろしくお願いいたします。
  • 田鶴さま

    こちらにもご紹介いただいて、感激しきりです。

    来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えくださいませ。
  • 雨 杜和様
    こちらにもコメントありがとうございます。
    来年もよろしくお願いいたします。
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