• 異世界ファンタジー

自主企画 そろそろ終わるのでご挨拶&企画主からのお気持ち

このたびは

【読み専さん大募集!】ライト文芸としての異世界ファンタジー小説の本棚!

にご参加いただき、誠にありがとうございました。

と、最終日の日曜日にご挨拶を書いている暇が無さそうかつ、今ちょうどコーヒーも淹れてコンディションもバッチリ、ということで最終日に先がけてご挨拶をさせていただきます。

これを書いている時点で、企画の参加作品は六十ちょうどです! 多いな! これの半分くらいじゃないかなんて思っていましたので、ビックリしております。

まあ……相も変わらず、レギュレーション読んでねえのとかがいるので、実際にはもうちょっと少ないのですが。そういう人に関しては、なにも言うまいで押し通します!

さて、そんなわけで、最初に戻り。企画へのご参加、ありがとうございました。
今回の企画でも丁寧なご挨拶をいただいたり、拙作を読んでいただいたりと……企画主でありながら参加者のみなさんにはとてもよくしていただいて、感無量であります!

今回は「ライト文芸」というくくりで、私でもとっつきやすい小説を何個か見つけられ、読みにあがることもできました! お邪魔したあなた、その節はどうもありがとうございました。



と、ここからはちょっと真面目な話をば、させていただきます。退屈ですので、暇な人だけどうぞ。

私は普段から、流行っているWEBテンプレ小説を蛇蠍の如く嫌っているわけではない、と近況ノートにも書いてきました。それはわりと本心です。

いわゆる「なろう系」というものは、WEB小説の体裁に合わせて、小説が変形したものだと思うんですね。テンプレートを利用して、無駄な部分を削ぎ落としてエンタメや快楽を追求し、一巻を通しての満足感ではなく、一話ごとの即効性を重視する……みたいな感じでしょうか。内容も、タイトルに全部詰め込んでみたりとか。

情報化社会が極まり、あらゆるものがファスト化していく中で、避けられない変化ではあると思うんです。そう考えると、理解はできる。

音楽はイントロを廃してすぐに曲に入る。アニメや映画は倍速視聴。動画サイトの配信は面白いところの切り抜き動画を見る。あるいはサムネが十割、なんて言われたり……。

そんな中では、小説というモノが時代に置いていかれるのもまた、むべなるかな、という感じがします。

本は、さっさと情報を摂取したい各メディアとは、まるで相反するものだからです。

小説を存分に楽しむには、最初から最後まで、しっかり読み切らないといけない。その本の楽しさ、美しさ、素晴らしさを語るには、ちゃんと読み込んでいないといけない。
タイパだのコスパだの叫ばれる昨今では、まず忌避されてもしょうがないのかな、なんて思います。(私は小説を読むことほどタイパにもコスパにも優れた娯楽はないと思いますが)

だから、どんどん小説もライトにして、情報を削り、気持ちの良いことばかりを書いて……と。

私は、それではいけないと思っています。

小説の性質として、まず一見して価値を楽しめるものではないのですから、それをどんどんライトにしていく、というのは悪手でしかないと思うんですね。絵やアニメ、マンガと同じ方向で競っても勝てるわけがない。

だから、小説は小説の良さで戦わないといけないのだと思います。

結局、どれほど効率が悪そうであろうと、小説が小説であることはやめられないし、やめてはいけないのではないかと。ファスト化の進むこういう時代だからこそ、きっちりと物語を綴らなければならない。そう思っています。

そんな中で、流れに逆らってちゃんとした小説を書こうとしている方は、こうした小説の妙味を理解しているのではないかな、と思います。そういう人が集まってくれることを期待して、私はいつも企画を実施してます。

私は、そういう人をこそ応援したい。俺は、私は、小説を書くぜ! という人にエールを送りたい!

たくさん本を読んで、たくさん書いてください。一番の上達の近道は、それしかありません。

読書が好きで、自分でもこうしてものを書いている私にとって、今の世界はとても寂しいものです。ライトノベルというジャンルにさほど思い入れはないんですが、それが廃れていくのも、やっぱり寂しいなと思います。書店が潰れていくのも。

なので、読書っていうものも捨てたものじゃないな、と思えるのようなモノを提供できるように、がんばっていきましょう。私ももっともっと面白いものが書けるように、努力していきますので。目指せ、新たな流行の旗手!



……と、まあ、こんなこと一冊エッセイかなにかを立ち上げて書けと言われそうですが。それはそれでめんどいので(おい)、企画終了の挨拶に合わせてのお気持ち表明とします。

まぁ、要するに……時代と逆行はしていても、腐らずにがんばっていこうね、ということです 笑。きっと追いつくときが来るはずですから。(でもさすがにちょっと気恥ずかしいことを書きすぎました 笑)

そういうわけで、当企画をご利用くださり、ありがとうございました! 参加者様がたのますますのご活躍をお祈りしつつ、一旦、筆を置かせていただきます。

6件のコメント

  • 小説が他メディアの原案としての価値しかなくなってしまうのはダメですよね。しっかり書かれた文章を読むことでしか得られない良さってあると思います。その良さを突き詰めなくて、物書きとして本当によいのかということなのかと思います。
    すごく共感してしまったので、思わずコメントいたしました。
  • 平手武蔵 さん コメントありがとうございます!

    他のメディアの原案として生き残ろう、売れようという戦略自体は、まぁ、それもアイディアのひとつかなと受け止めることはできますが。猫も杓子も……というのはちょっとな、と思ってしまいますね。

    きちんと書かれた良いものを摂取しよう、という考えも賛成です。ただ、その定義も人それぞれですからね。それぞれ個人が、好きなものを読めばいいと思います。読書は、強制されるものじゃないんですから。

    私がイヤなのは、その選択肢が非常に制限されているのではないかな、という現状なんです。

    いわゆるなろう系やテンプレものだけでなく、優れた小説がきちんと評価されるシステムを構築してほしいな、と思います。なろう系も、ライトノベルもライト文芸も一般文芸も純文学も、どれも評価されてどれも読める、正しくなにを書いても良い。そういうサイトになってほしいな、と思います。カクヨムには。

    武蔵さんは感想の企画などを実施され、コミュニティに活気を与えるための活動にも力を入れておられますね。すごいことだと思います。私はこうして聞こえの良い言葉を選んで書くだけという、実質自身の負担ゼロという、卑怯な手段で戦うフリしかできませんが 笑。
    どうかご無理のない範囲で、そうあり続けてほしいなと思います。

    そんなわけで、コメントありがとうございました!
  • お考えについて、しかと受け取りました。
    ただ、式見 汀花さまのご活動もコミュニティに活気を与えるものだと思います。近況ノートがキラキラしているように思っていましたから。それを見ると自分もまた執筆を頑張ろうって気持ちになれます。

    私の感想企画の方は、質として大したものではないですが、また少し形を変えてトライしてみようと思います。素人の意見であろうと貪欲に聞いていきたいという作者さんは多くいらっしゃるようなので。そう考えると、まだまだカクヨムは良い作品が集っていきそうな気はします。

    こちらこそ、コメントいただきありがとうございました!
  • 平手武蔵 さん コメントありがとうございます!

    んふふ、キラキラしているなんて恥ずかしいです 笑。生来の能天気さと、カクヨムに慣れてきた(?)ことと、読んで気分が悪くなるようなことはあんまり書かないでジョークで済む程度にしよう、くらいのことを心がけているだけでございます。なーんも考えてません 笑。

    私にできるのは、私の思う面白いものを書いて、それを面白いと言ってくれる方をあわよくば見つけて、お小遣いがもらえたらいいなというヨコシマ百パーセントな企みだけです 笑。

    私は武蔵さんとは対極の考えにいて、あらゆるアドバイスなどをしないようにしている人間ではあります。ただこれは私の考えでしかなく、武蔵さんのように素晴らしい活動をしている方を心から応援しています。

    多様性が叫ばれる世の中、正しくお互いのやり方を尊重しつつ、共存、共栄できるようになるといいですよね。どうか武蔵さんも執筆、がんばってくださいね。

    それでは、再びのコメント、どうもありがとうございました!
  • 企画ありがとうございました!
    といってもまだ式見さんの"薄明"しかお邪魔できていないのですが…。
    普段なかなか読む側に回れない自分ですが、御作は読んでいて内容にも評価されている現状にも大変勇気をいただきました。またコメントさせていただきますね!
    自分は、いわゆるWEB小説は肌に合ってないな、プラットフォーム間違えたかなーと思っていたところだったので、ライト文芸というジャンルが目指すところだったのかと知って目から鱗の感です。というのももともと小説の読み始めが2000年代初頭のスニーカー文庫とかでしたので、そら今のラノベとは感覚が違うよな〜と改めて気づけて幸いでした。

    今後も読者は意識しつつも、ファスト化に流されずオラッ熟読しろッというスタイルを守っていこうと思います。(笑)よろしければまた交流させてください。ありがとうございました!
  • 望月苔海 さん コメントありがとうございます!

    こちらこそ、ありがとうございました。
    なかなか読む側に回れないというお気持ち、よく分かります。自作のアップの準備とかって、結構忙しいんですよね 笑。
    そんな中で拙作を手にとっていただけただけでも、望外の幸せです。

    私も、隆盛を極めたWEB小説を、敵視はしていなくてもそれを読むかどうかとなると別の話で 笑。望月さんのおっしゃるくらいの時代のライトノベル……よりは微妙にちょっと古いかな、魔術士オーフェンやブギーポップなどがライトノベルでは好きだったので、お気持ちはよく分かるつもりです。

    今の時代、ライトノベルの質も低下して(ラノベ好きにケンカを売るようですが、あえてこう言います)、かつてライトノベル扱いだったものが、ライト文芸にスライドしているような感がありますね。(個人の感想です)

    望月さんは丁寧に、ちゃんと小説を書こうとしているのが伝わりますし、がんばって続けてほしいな、と思ってます。私も一読者として、応援していますので! 他にも、届く人はきっといると思います!

    面白いものを書けば評価されるというのは幻想、なんて言われたりもしますが。面白くともなかなか評価されない、ということはあっても、それが「別に面白いものを書かなくていい」ということではありませんからね。

    私たちにできるのは、評価されることを信じて面白いものを書く、ということだけですが。お互いに励まし合いつつ、続けていけるといいですよね。

    WEB小説の界隈では、こうした書き手同士での交流や、自主企画などで目立つことが大事だと思います。(ここ数ヶ月で学んだ)
    これはすごく歯痒いなー、と思うんですが、本格的で素晴らしいものを書いている人ほど、黙々とした職人気質の方ばかりなんですよね。そのせいで、あまり読まれていない感じがします。これって、すごくもったいないなと感じていて……。

    テメエさえ読まれりゃ他はどうでもいい、みたいな人には呆れてしまいますが、目立ち、読まれようとする努力が、WEB小説で戦うにはなにより大事だな、とは思います。宣伝は、本であれば出版社とかがやってくれるんでしょうが、それがありませんからね。自分で宣伝するしかない。

    なので、自主企画をやってみたりというのはひとつ、注目されることや行動のきっかけになると思います。あとは、同志を見つけたり、界隈を多少なりとも盛り立てたり、目に触れる機会を作れますしね。なので、そのあたりも含めて当企画を他山の石としてもらえたら、人柱としての甲斐があります 笑。

    それでは、長くなってしまいましたが、お互いに良い執筆活動を送れるよう、がんばりましょうね!
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