実はこの近況ノート、夏休みの旅先で書いています。
旅先は沖縄です。
さて、今回の近況ノートは、「対比」についてです。
作者は、時に読者となって他の作品を読んだり観たりで、研究します。
「創作をするようになって、作品を純粋に楽しめなくなった」
という話を、作者の立場でおっしゃる方がいらっしゃいます。
個人的には、違うかなと思っています。
作品で描かれる物語をより深く読めるようになってしまうのが、正解なのかなと。
作者の立場になると、物語の構造、キャラクター設定、世界観設定などの知識やノウハウを持ってしまうものです。
つまり、
・どうやってこの物語は、読者や視聴者の興味を惹こうとしているのか
・キャラクターの魅力を、どのようにして伝えようとしているのか
・世界観の基礎を、どうやって無理なく語っていこうとしているのか
などを自然と考えてしまうのですよね。
綴られた物語をより深く知る方法を得たということだと思うのです。
で、今回のテーマは「対比」
男女、昼と夜、性格が明るい・暗い、貧富、師弟、希望と絶望、意志と諦観など、世の中には対比構造を持つものがたくさんあります。
・二人のキャラクター(ヒーローとシャドウ、夫婦、兄弟など)
・二つのシーン(穏やかで平和・激しい戦時など)
・勝ち負けといった結果
・立場の違い(例えば、正義と悪、上司と部下)
物語の中には、たくさんの「対比」が隠れています。
面白い物語ほど、そこで様々な「対比」を使っていると思います。
複雑に見えるものでも、「対比」の複合であることが多いです。
物語の基本構造に、「行って帰ってくる」があります。
序盤のシーンと最後のシーンが似ているけれど、ちょっと違う。
そんな物語を読んだり観たりしたことはありませんか?
主人公が成長し、何かを成し遂げて、元の日常に帰ってくる。
それはよく似た日常なのですが、変化した結果が描かれる。
これも「対比」だと思うのです。
個人的には「対比」を使いこなせると……
・キャラクターがしっかり立つ
・シーンが印象に残りやすい
・テーマやメッセージが届きやすい
などの効果があるかなと思います。
本当にそうかな? と思う方がいらっしゃるかもしれません。
様々な対比を盛り込んだ短編なんていかがでしょうか?
「ギフテッド・バレンタイン」
https://kakuyomu.jp/works/16816927860722958130ハッピーエンドのラブコメ短編です。
いくつもの「対比」を入れているし、サクッと読める8,000文字です。
よろしければ、楽しみながら「対比」を探してみてください。
今回はここまで。
読んでいただき、ありがとうございました。