他投稿サイトでのコンテストに出していた「利刀を以て斬れぬもの」が、うっかり最優秀賞なるものを頂いてしまいました。
詳細については「第29回ノベラボグランプリ」で検索してみてください(さすがに競合サイトのURLを貼るのは憚られる……)。
さて、ここで本題です。
最優秀賞を頂いたので、「利刀を以て」は書籍化されます。書籍化といっても、電子書籍ですが。Kindleやら楽天Koboやらをはじめとした主要なサービスで配信されるらしいです。
しかしそれにあたり、カクヨムでの掲載を取り下げる必要が出てきました。
背景は、まあ、お察しください。そのような決まりなのです。
私としてもカクヨムでいただいた評価やレビュー、応援コメントを消してしまうのは心苦しいところがあります。いずれもわたしにとって換え難い宝です。
一方で電子書籍化によってまた新たな層にこの作品が届く可能性、武侠小説というジャンルの存在とその面白さを少しでも布教できるこの機会を逃すわけにもいきません。
そこで、苦渋の決断ながらカクヨムでの公開を取り下げることといたしました。
といっても即時非公開とはせず、現時点で読み進めている方もいらっしゃるかと思いますので、以下の通り進めようと考えています。
3/10(土) あらすじとキャッチコピー部分に非公開化の予告を掲載(済)
3/25(日) 全エピソードを下書きへ戻し、非公開化
非公開にすると同時に見えなくなってしまうレビューおよび応援コメントは、私の方で大切に保管させていただきます。ご連絡いただければ、文章もお渡しします。
なお、コンテストの主催であるノベラボでの公開は続けますので、非公開化までに読了できなかった場合はそちらで引き続きお楽しみいただければと思います(先述の理由によりURLは貼りませんが、作品名で検索いただければすぐに見つかるかと)。
現状ではカクヨム版に比べて一万字ほど削ってありますが、大筋は変わりません。後日カクヨム版や書籍版と揃えるかどうかは、まだ未定です。
現在すでに書籍化に向けた作業に取り掛かっています。
まずは私以上にこの時代の歴史に詳しい友人に査読を依頼し、すでに山のような指摘を受け取りました(汗)。なおこの友人は私と同じ流派の武芸を修練する仲間でもあります。趣味は武芸書や歴史書の解読です。
担当編集の方からも要修正点を受け取り、さてどう直したものかと頭を悩ませております。特に、文字数を大幅に削らなければならないのが難題です(滝汗)。
おそらく話の主軸はそのままに、web版とは大なり小なり違うストーリーとなりそうです。ご期待ください。そして良ければ出版の折には買ってくだs(略
最後に、「利刀を以て」にレビューを書いていただいた方で「この近況ノートにレビュー文を転載、紹介してもいいよ!」という方がいらっしゃいましたら、コメントにてお知らせください。
それでは、今後も古月の活躍にご期待ください!
===== 以下、至宝もといレビュー文のご紹介 =====
=== 名月明(アキラ)さん
「真武を求める武人と受難系ヒロイン!キャラも武侠も激濃厚!!」
歴史小説に必要な要素の一つに、ロマンは欠かせないと私は考えています。歴史に思いをはせる時、瞬く星を見上げるような憧れがなかったら寂しいと思うのです。
この小説では、波濤を超えて中国大陸にやって来た日本の武人が見果てぬ理想を胸に戦う大いなるロマンが描かれています。
明代の中国で真武を求めて戦い続けた日本の武人がいた……と想像しただけで、歴史の大きなロマンを感じさせられ、彼の戦いや過去との決着がどうなるのか気になって仕方がありません。
ここまで惚れこんでしまったら、最後まで読むしかない!
また、私は主人公が見知らぬ国で冒険してその国の人々と友情や愛を育んでいく国際交流系歴史小説が大好物なのですが、この小説では日本人・中国人・西洋人など驚くぐらい世界史的大きな視野で物語が展開していき、どの人物のキャラクターも濃厚なうえに彼らが己の信念をかけて激しく戦います。その個性と個性のぶつかり合い、信念と信念の衝突が火花となり、この物語の花となっていきます。
それから、物語の花といったら、忘れてはいけないのが受難系ヒロイン(笑)の弥華!
美少女なうえに多少は腕に覚えのある彼女ですが、とにかくひどい目に遭います(汗)。物語の序盤でいきなり化け物みたいに強い不審人物三人に絡まれたり、毒に苦しんだり……。
作者さんはドSなのではと途中で疑ってしまいそうになりましたが、物語後半における彼女の人間的成長を見て、「ああ、作者さんはヒロインに愛情をもって描いていたのだな。あのドS行為も愛ゆえの……あれ、何か違う?」と作者さんの登場人物への愛の深さに感心しました。
冗談はとにかく、ヒロインの受難のすえの成長も必見です!
ふだん武侠小説になじみのない人でも、物語の熱さと面白さでぐいぐいと読み進めることができますので、ぜひぜひ皆さんもご覧ください。
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