• 異世界ファンタジー

07-21M02 ガーベラ会戦11月8日午前12時

11月8日午前12時頃の状況


帝国軍

ベーグム師団は第一連隊第一魔道大隊に加えて第二歩兵連隊と第二魔道大隊も戦線に参加。
これによりベーグム師団の戦線は安定。
一部では反撃に移っている。
ヘロン市内からはベーグム第三歩兵連隊(二個大隊編成)が出撃中である。

ミッドストン旅団とトエナ大隊はヘロン川北岸河岸で、再編成を開始している。
一部兵士は、シャールフ公子に率いられてクロスハウゼン旅団戦線に参加している。
ちなみに、ヘロン川の北岸と南岸では、二〇メートル程の標高差がある。
断崖絶壁のため、この地区での渡河は不可能に近い。

クロスハウゼン旅団の戦線も安定。
特に戦線西側の敵攻撃が鈍化している。
カンナギ・キョウスケの直属中隊は活動を東側に移している。

クロスハウゼン旅団の東側にはモーラン旅団が展開。
敵第六歩兵師団の延翼運動に対応している。
モーラン旅団にはレトコウ連隊が傘下に入っており、敵に対して局所的な数的優勢を獲得。
敵を圧倒している。

メハン川渡河点では、モーラン旅団に代わったタルフォート旅団が、舟橋とその周辺の更なる整備に当たっている。
これは当初からの予定であった。

メハン川東岸の陣地にはカゲサト旅団が到着。
東岸陣地北部に誘導されている。
クリアワイン旅団も、追い付いている。
歩兵部隊が陣地に到着したのを確認した騎兵連隊は、独自に、騎兵連隊長の指示で、哨戒範囲を狭める。
これは第十一軍司令部の当初の指示に反する物であった。



ケイマン軍

ケイマン第三軍団第五歩兵師団はベーグム師団との戦闘で押されつつある。
ヘロン要塞の直近に位置しており、要塞の壁上からの攻撃も開始され、対応が困難になっている。
特に、当初攻勢に出ていた第17歩兵連隊がヘロン要塞とベーグム師団に挟まれる形となり、損害を受けている。
第五歩兵師団長は、第三軍団に『若干の後退』を意見して却下される。

第六歩兵師団では第11歩兵旅団の攻勢が、「辛うじて」継続している状態にまで悪化。
カンナギ中隊の襲撃と魔道砲の狙撃により、指揮官を多数失ったためである。
ケイマン軍は、加えて言えば帝国軍でも、指揮官は目立つ格好をしているため、狙撃の良い的である。
第11歩兵旅団は攻撃正面を縮小し、後方で部隊の再編成を行う状態に陥っている。
第11歩兵旅団の東側にはケイマン第12歩兵旅団が進出したが、モーラン旅団がこれに対応している。
しかし、第11歩兵旅団が攻撃正面を縮小したため、全力でモーラン旅団に当たることができず、逆にモーラン旅団に数的優勢を取られている。
更に、カンナギ中隊が活動場所を東側に移したため、ケイマン第12歩兵旅団は更なる苦境に陥る形となった。

ケイマン第二軍団は南下を開始していたが、この時点で、状況が当初の予定と異なっていることが判明。
台地中央で進撃を停止した。
当初の予定では、ケイマン第二軍団は、敵戦線を突破した第六歩兵師団の後ろについて、帝国軍を殲滅するはずであった。
しかし、第六歩兵師団の攻撃は停滞しており、更に、ケイマン第六歩兵師団長はそれを隠蔽していた。
第六歩兵師団は『順調』に敵戦線を突破しつつある、と報告されていたのである。
雨で見通しが効かなかったこともあり、第二軍団はこの時点で、やっと第六歩兵師団の攻撃が停滞していることを知る。
第二軍団は第三軍団と協議の末、東側、メハン川方面に移動方向を変更する。

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