• 異世界ファンタジー

07-21M03 ガーベラ会戦11月8日13時

11月8日13時頃の状況


帝国軍

ベーグム師団は第三歩兵連隊も出撃を完了し、戦線に参加。
第三歩兵連隊は、ベーグム師団の東、戦線中央部に投入された。
ベーグム師団はヘロン要塞からの援護もあり、ケイマン第五歩兵師団に対して優位に戦闘を進める。
また、ミッドストン旅団から一千人程が臨時編成で大隊を形成し、ベーグム第三歩兵連隊指揮下に入る。
ヘロン市北門からはアナトリス旅団の第一連隊が出撃を開始している。

クロスハウゼン旅団はケイマン第六歩兵師団をほぼ独力で支える形となっている。
戦力的には二倍の敵であるが戦線は安定している。

モーラン旅団とレトコウ連隊、そして急遽、メハン川渡河点から北上したタルフォート旅団はケイマン第三歩兵師団の攻勢に対処している。
モーラン旅団とレトコウ連隊は、新兵を含まない訓練された兵員からなる部隊であり、タルフォート旅団は第十一軍の新編旅団中では最も新兵比率の低い部隊である。
二個旅団と一個連隊で、敵一個師団と互角の戦いを繰り広げている。

メハン川東岸の陣地では、クリアワイン旅団とカゲサト旅団が陣地線に入り、防備を固めている。
ただし、タルフォート旅団が完全に西岸に移動してしまったため、特にカゲサト旅団では動揺が見られる。
また、騎兵旅団は、哨戒任務を完了したと考え、陣地線近くに集結してしまった。



ケイマン軍

第三軍団の攻撃は停滞している。
第五歩兵師団はヘロン要塞北門の守備を放棄。
帝国軍アナトリス旅団の出撃を許す形となる。
ただし、要塞壁上からの打ち下ろし攻撃による被害は減少した。
第六歩兵師団は、兵員の損耗も少なくないが、それ以上に指揮官の喪失が多く、組織的な活動ができなくなっている。
戦線を縮小したが、攻撃は停滞している。

第六師団の東側にはケイマン第二軍団の第三歩兵師団が投入されている。
狭正面に兵力を集中し、帝国軍戦線を一気に突破しようと試みるが、帝国軍モーラン旅団、タルフォート旅団の奮戦により果たせないでいる。
第四歩兵師団は第六歩兵師団の後ろに集結。
第六歩兵師団と交代して攻勢に出る予定である。
しかしながら、第六歩兵師団はこれに応じていない。

ヘロン市南方及び西方のヘロン川西岸には、ケイマン第四軍団が展開している。
これは、ヘロン市内からの離脱を防ぐためである。
当初、第四軍団の三個師団がここにあったが、今回の作戦に対応して、第201歩兵師団が、11月8日朝から、船でヘロン川東岸に渡河している。
渡河は、この地図から数キロ南方で行われた。
その後、北上し、メハン川渡河点南方に接近している。
第201歩兵師団は帝国内で現地徴募された兵士からなる師団で、旅団編成を欠き、三個連隊編成である。
ケイマン軍でも最弱の師団とされる。
当初の予定では、ケイマン第三軍団が帝国軍を包囲した後に、その東方を守備するはずであった。
であるが、待ち構えるクリアワイン旅団に、第201歩兵師団長は戦闘を決意する。

ケイマン軍総司令部は、想定外の事態に慌てていた。
ミッドストン旅団の裏切りが想定外の形で行われたが、それでも第三軍団第六歩兵師団は、あっさりと敵戦線を突破するはずであった。
だが、第六歩兵師団どころか、第三歩兵師団を投入しても包囲網は完成していない。
ケイマン軍総司令部は二個の騎兵旅団をメハン川東方に回し、メハン川東岸の帝国軍への攻撃を命じる。
また、待機していた第一軍団にも進撃を命じた。
ケイマン第一軍団は、フロンクハイト大隊の技術指導を受けながら、攻城兵器を建設していた。
予定では、第二、第三軍団で帝国第十一軍を殲滅した後に、攻城兵器を抱えた第一軍団が一気にヘロン城壁を超えることになっていた。
第一軍団は前進を開始したが、せっかく建設した攻城兵器を捨てることができず、雨中でもあり、その進軍はゆっくりとしていた。

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