• 異世界ファンタジー

07-21M04 ガーベラ会戦11月8日14時

11月8日14時頃の状況



帝国軍

アナトリス旅団
ベーグム師団
クロスハウゼン旅団
モーラン旅団
レトコウ連隊
タルフォート旅団
戦線は維持されている。
状況に大きな変化はない。

クリアワイン旅団は南方からのケイマン第201歩兵師団の攻撃に対して、あえて、陣地線の外に進出して迎撃。
これは、第201歩兵師団の士気が高くないことをさっしての物であり、第十一軍の退路を確保するためでもあった。
騎兵連隊もこれに協力し、クリアワイン旅団の東方に集結。
第201歩兵師団に対して優位に戦いを続ける。
一方、騎兵連隊が南方に集結したため、北方の警戒網は完全に消滅してしまう。

カゲサト旅団はメハン川渡河点東岸陣地の北側を守備していたが、そこにケイマン第一騎兵旅団が殺到する。
帝国軍は、騎兵哨戒部隊がいなくなっていたこともあり、これを直前まで察知できなかった。
陣地線は既に構築されており、騎兵突撃に対して充分に対処できる体制であったが、突撃が開始された時点で、カゲサト旅団の半数が、持ち場を離れて逃亡してしまう。
更に、騎兵旅団が陣地線に到達した時点で残りの半分が離脱。
カゲサト旅団長クトゥルグは残った僅かな兵と共に船橋を死守するが、最終的に舟橋は崩壊した。

カゲサト旅団が崩壊したのを見たクリアワイン旅団は部隊をまとめて東方に撤退。
騎兵連隊も行動を共にする。



ケイマン軍

第二軍団、第三軍団は前線で戦い続けている。
ケイマン軍の戦線は崩壊していないが、帝国軍を突破もできていない。
第六歩兵師団は、退却し、第四歩兵師団と交代するよう命令されていたが、第六歩兵師団長は、これを先延ばしにしていた。
これは、第六歩兵師団が半ば混乱状態で、退却するのも困難であったため、でもあったが、主として、第六歩兵師団長が叱責を恐れたためである。
第六歩兵師団長は、「帝国軍戦線を突破するのはたやすい」と吹聴しており、今更後には引けなかったのである。
今回の戦役、ギガウォック戦、ゴルデッジ侯爵軍戦、第一軍、第二軍との戦いで第六歩兵師団は、大きな戦果を挙げており、第三軍団長や、他の指揮官も強くは言えなかったのもあった。

ケイマン第四軍団だが、ヘロン川東岸に進出した第201歩兵師団は、帝国軍クリアワイン旅団との戦いに苦労していた。
第201歩兵師団は当初の予定では、ろくに戦う必要はないとされていた。
客観的に見て、健闘しているとも言えた。

ケイマン軍総司令部は、メハン川に築いていた貯水池の堰を崩壊されることに決する。
帝国軍メハン川渡河点の舟橋を破壊するためである。
第二親衛大隊がこれを行った。
貯水池は、十万を超えるケイマン軍の飲料水確保のために建設された物であり、これの破壊は、ケイマン軍の水の調達に大きな損害を与えるものである。
舟橋の破壊が優先され、貯水池は破壊された。
これにより、メハン川の水量は劇的に増加したが、結果的に、これだけでは舟橋は破壊されなかった。

ケイマン軍第一軍団は南下を停止していた。
一般に中世レベルの戦いにおいて、戦闘中の部隊の配置を大幅に変更することは至難である。
ケイマン軍の前線は、この時点で固定しており、第四歩兵師団ですら戦闘に参加できない状況であり、このまま第一軍団が南下しても、戦闘参加は困難と見込まれた。
ケイマン軍総司令部は第一軍団をメハン川東岸に移動させることを考え、進軍をとりあえず中止させた。

ケイマン軍第一騎兵旅団は、拍子抜けするほどあっさりと帝国軍のメハン川渡河点陣地に到達。
そして、そこを突破した。
第一騎兵旅団は陣地線到達から三〇分もしないうちに、舟橋まで到達、これを破壊した。
ケイマン軍第二騎兵旅団は、第一騎兵旅団に追随していたが、何もすることがなかった。

帝国軍クリアワイン旅団と騎兵連隊は東方に撤退したが、ケイマン軍はメハン川東岸を固めることを優先。
撤退するクリアワイン旅団は、結果的に放置され、撤退に成功する。

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