• 異世界ファンタジー

04-19M06 ベーグム師団の突出と龍神教の伏撃

04-19M06 ベーグム師団の突出と龍神教の伏撃


ベーグム師団の追撃に龍神教の伏撃が炸裂した状況。

ベーグム師団は龍神教の総数を一〇個大隊、一万人程度と推測していました。
西部、白龍川分岐点前に二個大隊、正面で攻撃をかけてきたのが三個大隊ですので、残りは最大でも五個大隊となります。
ベーグム・アリレザー師団長は南への突進で龍神教側からの反撃は当然ある物と予想していました。
しかしながら、その規模は最大で五個大隊規模、現実には三個大隊ぐらいと推測していました。
このため、反撃を受けたとしても第一歩兵連隊の三個大隊と第一魔導大隊で十分に対応可能。
もし、最大規模の反撃が有ったとしても、その場合は第二歩兵連隊を呼び寄せればよいと考えていました。


ベーグム龍神教の伏撃部隊は森林の背後に隠されていました。
ベーグム師団はこれらの存在をある程度つかんでいましたが、出てくれば叩くまでと安易に考えていたようです。



龍神教の総兵力は一五個大隊を数えました。
五個大隊は南方で温存され、帝国軍からは隠蔽されていたわけです。
龍神教は南方での反撃だけで六個大隊を投入しました。
その規模はベーグム家予想の倍でした。
そして、それに含まれていた魔導大隊の存在は、ベーグム家にとって完全に想定外でした。
また、大規模な反撃が完璧な統制の下に実行されたことも、想定外でした。
ベーグム家は龍神教徒を未開な野蛮人の集団と蔑んでいたこともあり、これほどの軍隊統制が可能とは考えていませんでした。
実際にこれだけの規模の複数部隊による反撃をタイムラグなく実行できた龍神教軍は、カナンの標準でもかなり上位の指揮統制能力となります。


当初、ベーグム師団の戦線に突撃した三個大隊も反転して攻撃に参加しています。
これらの部隊の退却は想定された物であり、反撃もまた計画通りでした。
この三個大隊は、龍神教歩兵部隊中でも最精鋭です。
計画とはいえ、ベーグム師団の陣地に突撃し、そこでファイアーボールの一斉投擲を受け、偽装退却し、その後に反撃するという困難な任務を遂行した部隊練度は素晴らしい物が有ります。


北方に回った龍神教部隊ですが、龍神教が後方に温存していた部隊で構成されています。
龍神教先鋒部隊がベーグム師団に突撃したころにHex3919の分断点を通り、Hex4018で再編成して待機していました。
ベーグム師団が西方に移動していたため、ベーグム師団司令部からは死角になっていました。
ベーグム師団の監視員がいなかったわけでは有りませんが、事前に排除されています。
この地域は龍神教にとっては地元ですので、諜報活動では有利でした。
ベーグム師団が事前の情報活動で龍神教に劣っていたのは否めません。


Hex4018で待機していた龍神教部隊は南方での反撃開始と共に、鬨の声を上げつつベーグム師団に向かって前進しています。
これは、故意に注意を引くことで、北方に残っていたベーグム師団の部隊が南方に増援するのを牽制するためです。
実際に、これに注意を引かれたベーグム・ニフナレザーはまだ距離があったにもかかわらず、これらの部隊への対処を優先し、結果として南方への増援が遅れました。

1件のコメント

  • >ベーグム龍神教の伏撃部隊
    龍神教の伏撃部隊?
    ベーグムを狙う龍神教の伏撃部隊 とか?
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