04-19M04 龍神教 初期攻撃
キョウスケ隊が分断点西側の高地の砦を占領した翌朝、薄暮時の状況。
この時点で、ベーグム師団司令部とクロスハウゼン・バフラヴィーは白龍川旧川床上の龍神教部隊が減少しているのを把握しています。
諸侯軍前面の陣地線の龍神教部隊が減少していることも掴んでいます。
それらの部隊が後方で再編されているであろうことは理解していますが、それがどこに居るのかまではつかんではいません。
キョウスケたちの砦占領ですが、ベーグム師団は認識していません。
キョウスケたちの部隊が『偵察行動』に出たまま帰還していないことは確認されていましたが、既に作戦が開始されていたため、探索は後回しとされました。
そもそもの話として、キョウスケ隊がベーグム師団主戦線から突出して配置されたのは副師団長ニフナレザーの私怨による独断でした。
ベーグム師団司令部としては、前線の一部が突出しているぐらいで、退却が困難な状況になっているとは把握していませんでした。
キョウスケ隊の『消失』もベーグム・アリレザー師団長には報告されておりません。
夜間に分断点を超えたのはベーグム師団の偵察部隊、増強一個中隊規模でした。
兵員数としては五〇〇人弱になります。
この部隊は分断点を超えたところで分断点の南西方向にいた龍神教三個大隊と遭遇し、これを挑発し退却します。
丁度、キョウスケたちの麓の南側から東側にかけての地域に成ります。
ベーグム師団の戦列に突進した龍神教軍は龍神教でも最精鋭とされる大隊であり、『本気』の突進とベーグム師団司令部には認識されました。
ベーグム師団魔導大隊二個によるファイアーボール一斉投擲により、龍神教軍は退却に入ります。