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情報の伝達速度

本日公開分の「鬼と天狗」(出陣9)。

途中、鳴海らは郡山で禁門の変の知らせを受け取っています。
ご存知のように?禁門の変が京都で起こったのは、7月19日の話。それから約1ヶ月ほど掛かって福島に情報が届いた計算になります。
この「情報の伝達速度」の計算ですが、すっかり私にはおなじみとなった「守山藩の樫村日記」の日付に基づいて、組み込みました。

現代と違って、情報の伝達は決してリアルタイムでは行われません。この計算が案外難しくて、毎回頭を悩ませている次第です。

また、樫村日記では「池田屋事件」について触れているのも、意外でした。
これも新選組が名を挙げるきっかけになった事件ですが、一連の尊皇攘夷運動の中で、やはり水戸藩過激派と長州藩過激派の動きが「水府盟約」、すなわち1セットで動くだろうと幕府に警戒されていた様子が、よく分かります。

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四月以降、何だかんだで執筆ピッチが上がり、残り話数も大分少なくなってまいりました。
昨日は丁度水戸弘道館での軍議の場面を少しだけ書いていたのですが、ここで「情報のタイムラグ」も埋まり、後は戦闘場面を書き切るだけとなっています。

今までになく執筆に時間が掛かった当作ですが、予定では、残り4話ほど。
(多分、字数にして6~8万字位)
戊辰戦争以前の二本松藩の政情を扱った作品というのは、私が知る限りではかなり珍しく、また、天狗党絡みの作品としても、「西上」以前のフェーズに細かく触れた作品となりました。

終わりが見えてきて寂しい気もしますが、最後までお付き合いいただければ、幸いです。

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