いや最近急に暑くなりましたね。6月に35度とかいうのは異様です。
日本だけじゃなく世界中そうらしく、ただでさえ小麦が不足しているのに、インドとフランスで既に旱魃被害が出ており、今秋の食糧事情が不安です。
本日公開した「支配するもの」という作品は、背景になんとなくそういう不安があって書かれたようです。ようだ、とは自分で書いておいて無責任な言い方ですけど、私は心の表面に浮いてくるアイデアをすくい取っているに過ぎず、その源泉には無意識の不安や欲求があるはずです。
意識的なところでいうなら、今作のラストは小松左京や初期筒井康隆の短編っぽいのを目指しました。そういえば両先生はプロフィールで好きな作家に入れてませんでした。小松左京、星新一、筒井康隆の御三方は小学校の頃から度々読み返していますから、好き云々じゃなくてもはや血肉です。特に筒井康隆の「遠い座敷」や「薬菜飯店」は、小説を書く者として一つの境地だと思っています。