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サッサイオーラについて

本編、近況ノートにお立ち寄り頂いてありがとうございます

明日、第7話サッサイオーラ、を公開予定です。

三連休、仕事でワークショップやセッションが入っているので、こんな時間ではありますが、近況ノートを公開してます。

前の近況ノートや小説の説明で書いている通り
もともとはこの小説は私の過去生を前世療法やブルース・モーエン・メソッドで情報を集めて、小説化したものなんですが……

武器職人の過去生に関しては、私にとってその過去生の思い入れのあるシーンとか、今につながる何かがあるシーンなど、いくつかの場面があるだけで、小説化するのにはシーンとシーンをつなげる部分は創作する必要がありました。

ここまでの話しで、生い立ちや、仕事に関する想いなどは情報があったのですが、アントーニオと近づく過程の情報があまりないので、加えたのが武器庫を見に行くとか、サッサイオーラの場面だったりするわけです。

(武器庫を見に行った後に、アントーニオの家にお泊りするような感じのことは、情報の中にはあったけれど)

小説化の過程で、中部イタリアを舞台にするというので、私が住んでいたペルージャをモデルにしています。

ペルージャは傭兵で有名な街であり、イタリア全国的に、歴史に詳しい人からは、ペルージャ人を勇猛とか野蛮とかっていう風に今でも言われるくらいの場所だったりします。

そのペルージャに住んでいた時に、中世~ルネサンス時期に、危険で暴力的なまつりがあったという話しを聞いたのが、このサッサイオーラの元になっています。

ゆわれなどは、小説の中で説明している通りなのですが、負傷者、死亡者があまりにも多いので、現在では危険すぎて復古することができない祭りとされています。

歴史上のサッサイオーラはもう少し複雑な仕組みだったり、棍棒の持ち込みが可だったり、違いはあるのですが、小説にするのに説明が冗長になりすぎたり、わかりにくいので、わかりやすさを考慮して簡易な祭りにしています。

イタリアの祭りというと、シエナのパリオやフォリーニョのクゥインターナやフィレンツェのカルチョ・ストリコのような祭りをご存知の方は多いと思いますが
そのような祭りは現在では、歴史装束をまとって行うパレードなども相まって、観光資源と化しています。

それらを見る限りでは、中世の祭りは優雅なイメージを持つ人は多いのではないかと思いますが、現実はそんなにおきれいなものではなく、かなり野蛮だった、というのが歴史なのではないかと思ったりします。

そもそも、騎士というのも、騎士道精神という言葉から、いい感じのイメージを持つ人は多いと思いますが
異教徒に対してはどこまでも残虐だったり
貴族に対しては礼節、礼儀を守り、慈悲を持っていたとしても、貴族ではない層にはかなり冷たく、家畜のように見て、人間扱いしていないことが多かったりも…。

中世というのも、「暗黒時代」であり

●風呂に入らない。(日本人みたいに)体を洗わない。←臭い、汚い。ダニ・シラミなどはかなりよくいる
●歯磨きなど、現在のような歯ブラシや歯磨き粉的なものが貴族階級にあるかないかであり、庶民はお口の衛生がかなりあぶなそう

●食生活で中世にはなかった食材、調理法はけっこう多い(トマト、唐辛子、じゃがいもなんかはない)
●冷蔵庫がないので、肉を長期保存する方法は限られている。特に夏場は食材が腐りやすい。家畜を育てるにしても、ジビエを狩ってくるにも、絶対数が少なく、故に肉はかなりの貴重品。

など、様々、考えてみると、歴史小説の中世あたりの記述はかなり美化されてるんじゃないかと思ったりもしたり……。

清潔感に関しては、風呂文化があった古代ローマ時代の方があったのではないかと思ったりするので、中世ヨーロッパは退化している感じもするのですよね。

とはいえ、そんな中世のプリミティブなロマネスク建築やレリーフやフレスコ画が好きな私であったりもします。

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