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中世の料理レシピ② チキンのフェンネル風味と酔っぱらい豚

近況ノートにお立ち寄りいただきありがとうございます。


現在、確定申告の準備をしておりまして……。
自分だけでなく、家族(独身貴族の姉と夫)の会計、提出書類の準備もしているのですが、私を含めて、全員、ぎりぎりにならないと様々なものが出揃わない。

ちょっとストレスがかかり気味&自分の時間がなかなか取りにくい感じもあったり。

そんな中で、つい、急いでやらなくてはいけない期限の来ている事があるにも関わらず
部屋の掃除を始めてしまったりして
掃除をしているうちに古い漫画のシリーズを見つけてしまったりして。
うっかりと読み始めて、半日くらい無駄に過ごしてしまうような
そんな経験はないでしょうか?

それと同類な感じで、小説書いたり、中世のレシピを調べたりしております。

今後、自分のまとめ的な感じで、中世の料理事情の情報を翻訳したものを近況ノートで上げてゆくかも。

(ただ、あんまり興味を持つ方がいなさそうだったり、反応がまったくないと公開しても意味なさそうだから、原文で読めるし、わざわざ翻訳せんで、手元に置くだけで済ませるだろうな……)←何気なく何かしら評価を期待している人

さて、中世の料理レシピの紹介が続いてます。


★Pollo Medievale ai Fiori di Finocchio:中世風チキンのフェンネル風味★

4世紀のヴェネツィアの匿名の資料から引用された中世の鶏肉料理フェンネルの花がない場合は、細かく挽いた種を少量使っても代用できる。

【材料】
●鶏肉
●ラード100グラム
●一握りのフェンネルの花
●アーモンド 20粒
●甘いスパイス(シナモン、ジンジャー、クローブ、マルバートルム)

【準備】
①アーモンドをすり鉢で砕き、フェンネルの花を加え、すべてを注意深く刻む。
②スパイスを挽く。

コーヒーグラインダーやスパイスグラインダーを使うと時間を節約できる。
レシピの作者はスパイスを最後に加えるよう指示しているが、調理中に加えても最終的な仕上がりに大きな変化はない。
生姜は生でも粉でも使えるが、前者をお勧めする。
生姜をみじん切りかすりおろした後、中世の料理に広く使われた材料であるラードを細かく刻む。

③次に鶏肉を切る。
レシピの著者は、どの程度の大きさに切るべきか指示していない。
8つに切り、皮を取り除くのが丁度良いだろう。
もも肉だけを使うこともできる。

④鍋にお湯を沸かし、鶏肉を数分間ゆで、ブイヨンをとっておく。
⑤数分後、ラードを溶かした鍋に鶏肉をいれる。そこに刻んだアーモンドとフェンネルの花を加え、ラードが全体に回るようにする。
⑥⑤にお玉2杯分のチキンブイヨンを加え、塩で味付けし、30分ほど煮込む。
⑦鶏肉が焼けたら盛り付け、ソース(⑥の鍋に残ったもの)をかけ、スパイス(②)を振りかける。


注)
malabathrum(マラバトルム)は、現在ではインディアンローレル、テジパッタ、シナモムン・タマラなどの名で知られている。
中世や古代ローマのレシピに見られる。
現在では、インド食材店で購入できる。


★Porcellum aenococtum:酔っぱらい豚 - 中世初期のシチュー★

8世紀に出版された『De Re Coquinaria』(アピシウス著)の付録として発見された短いレシピ本『Excerpta Vinidarii』からのレシピ。

この豚肉のシチューには、古代ローマの主食であった大麦のポレンタやパルスを合わせることがお勧め。


【材料】
●豚ロース肉 800g
●ルー
●スパイス(ブラックペッパー、ローリエ)
●パッシートワイン
●赤ワイン
●ガルム
●オリーブオイル

【準備】
①鍋にオリーブオイルとガルム少々を入れ、肉を15~20分煮る。
②その間に、唐辛子とローリエをすり鉢で砕き、ルーを刻む。
③ルー、パッシートワイン、赤ワイン、ガルム少々をすり鉢に加え、すべての材料を混ぜ合わせる。
④③のソースを鍋に入れ、肉を加えて45分ほど煮込む。肉の切り方や大きさによって加熱時間は異なる。
ソースが煮詰まりすぎたらワインを少し加える。
⑤肉に火が通ったら鍋から取り出し、水で溶いたデンプン少々でソースにとろみをつける。沸騰したらすぐに肉を皿に盛り、ソースをかける。


また、気が向いたら、中世の料理のレシピを掲載するかもしれないし
実際に料理してみたらレポートするかも。


以前、古代ローマの食事を再現するような食事会を開いた方がいらっしゃったんだけど

私も現代のイタリア料理やフランス料理はけっこう作り込んでいて
昨年末は食事会を開いたりもしたんだけれど

同じ感じで、中世料理の試食会をしても面白いかも?

今月インドに行くので、インドでスパイス買って
7~8月イタリアとイギリス、もしかするとトルコにも行くかもしれないのだけれど
そこで、他の材料買って
8~9月に中世イタリア料理の食事会を東京でするかもw

コメント

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