…というのがあるのかないのかわかりませんが。
現在、ぼくは試験的に三本の小説をカクヨムに投げています。
ひとつめがSF短篇
「3年引きこもった俺が始めたコンビニバイトがブラックすぎて初日に安全斧で側頭部に一撃喰らったけど労災は下りないし本部に上納するロイヤリティは売上の82パーセントだしで完全にここからが本当の地獄だ」
カクヨムのユーザー層がラノベ志向であるようだったのでラノベっぽいタイトルと内容を突貫工事でめざしました。ちなみにラノベを読んだことがないのですが。
こちらは初登場でSF部門8位につけました。
目につく長いタイトルのおかげだと思います。
数多の作品が並ぶカクヨムでは、とりあえず読んでもらわないと話にならない。
となると必然的に短篇でタイトルにインパクトのあるものが有利、ということになります。
実力のわからない作者の長篇を読んでくれるやさしい読者はいないでしょうからね…。
しかしこちらは8位から落ちていまは20位くらいでうろうろしています。スタートダッシュで差をつけたものの失速。
二本めは長篇連載「原発ピグミー」。
ホラー×SF×ミステリです。原発事故後の廃墟となった町を舞台にした都市伝説を扱った内容。
予想はしていましたが、結果はきびしいです。星も集まらないし。
長篇連載は最後まで読まないと評価が難しいというのもあります。
ゆえに星控え様子見の傾向になりやすい。
そしてアマチュアの長篇はなかなか読まれづらいのです。
ネット文芸はスタートダッシュが命。じわじわ核心に迫る系のミステリ勢は、この辺を意識してカクヨム対策を練る必要があると言えましょう。
三本めがSF怪奇短篇集
「偏執狂の猿にタイプライターを無限に打鍵させたとき、猿のテキストが偶発的にレイ・ブラッドベリを凌駕する確率に関する実験報告」。
世にも奇妙な物語っぽい内容です。
タイトルが長いほうがとりあえず目立つ、有利と前回で学習したのでこのタイトル。
ほんとは太宰の「晩年」とか武者小路の「友情」みたいにシンプルなタイトルで内容が深いっていうのが理想なんですが、作品が乱立する現代では、キャッチコピーめいた奇をてらったタイトルをつけないと競争力の面で弱い。
ラノベから学ぶ手法は多い、というわけです。
こちらは初登場で20位台からスタートして現在じわじわと8位まで上がってきました。
短篇集の形がいちばん読まれやすくPVは稼ぎやすいのではないでしょうか。
まず、長篇より初見さんのための間口が広い。短篇連載なので、気に入って戴ければそのままフォローして戴いて、続きを読むためにたびたび訪問いただける。
★カクヨム必勝法まとめ★
1.短篇が読まれやすく、完結しているため評価の星も得やすい。
2.ただし短篇は読みきるとそれ以降リピーターが増えない。スタートダッシュ以後、失速が早い。
3.タイトルはラノベを意識してキャッチコピーっぽい長めのやつで目立つとロケット・スタートかませる
4.完結していない長篇連載は評価の星を得る面では不利。
5.現状、なんらかの短篇集を連載させる形式、が安定してPVを稼ぎやすいのではないか
というのが、ぼくの考えです。