• 異世界ファンタジー

本当の近況報告です

「ご無沙汰しております。何度か書いたのですが、どうもしばらくナーバスになっていて納得いくものが書けなくて……」
「少なくとも4回分は闇に葬ったわね。投稿したものもあったけど、15分ほどで削除した。あのエビの話は大容量の力作だったのに……。ところで、どうしてナーバスになっているの? ようやく自分の力量が身に染みてきたから?」
「それは勿論あるだろうね。応募はしているものの、大賞を取れると考えるほど現実が見えてなかったわけじゃない。でも、もう少し活気溢れる状況を想像してたから……」
「読者の有無がモチベーションを左右する。想像と現実とのギャップに加え、サイト内に飛び交う様々な情報。影響を受けやすいあなたが凹んでしまうのも無理はない。だけど、まだここが正式にオープンしてから、ひと月ほどしか経っていない。挫けて意気消沈するには早過ぎるんじゃない? それに最新話まで目を通してくれてる人もいるようだし、十分過ぎる環境が用意されてると思うけど?」
「もちろん、それはありがたいことだと分かってる。でも、逆にプレッシャーになっちゃってる部分もあって……。これがもう少し多ければ、そこまで神経質にはならなかったと思う。でも、今はそれがまる分かりだからね……」
「だとしても、そこはあなたの介入できる部分じゃない。強制的に読んでもらうことはできないし、何より懇願したり、義務感で読んでもらっても嬉しくはないでしょう? 仮に今いる人たちが去ってしまったとしても、それは1つの現実として受け止めなくちゃならない。そして、それを理由に筆を折るほど、あなたが十分努力したとはまだ言えないわ。自分の小説が面白いと信じるのなら、結果は気にせず、あなたは突き進まなくてはならない」
「…………」
「そんなに難しいことではないわ。千日回峰行に比べれば、まるで苦行とも呼べないレベルのものなんだから」
「その前に、比較するものがおかしいと思うんだけど……」
「無事完遂を果たせた暁には、きっとそこには何かが残る。今まで努力らしい努力をしてこなかったあなたにとって、かけがえのないものになるんじゃないかしら。どれだけ思考を巡らせても、努力の先にある景色はそこに至った者にしか見えない。とりあえず、そこからの眺めを堪能しながら、その先どうするかを考えましょうか?」
「……そうだね。そこまでは頑張ってみるよ」
「なんだかまた自分を慰める、気持ちの悪い報告になってしまったわね」
「別にいいよ。カラ元気を披露しても、それは取り繕った嘘になってしまう。今の状況を素直に受け止めれば、自分を鼓舞する内容になって然るべき。読んでくれる人が不快にならない配慮は必要だけど、ここではやっぱり正直な気持ちを吐露すべきだと思うから」
「……今回はオチなしで大丈夫?」
「いや、今回はオチの代わりに報告を少し。週末までにあと2話アップする予定です。その後は少し修正を要するので、ちょっと空くかもしれません。できるだけ早めに上げるつもりですが、挫折したわけではないので一応報告まで」
「…………」
「……やっぱりオチいるかな?」
「いると思うわよ。だって、それがあなたのスタイルなんだから」
「じゃあ、例のやつをご協力お願いします」
「はあ~。しょうがないわね。恒例のように言ってるけど――」
「落とし穴、オープンッ!」
「ア~レ~」
「オチた。おあとがよろしいようで。デンデン、テケテンテケテンテケテケテン……」
(読んだ人が、風邪をひかなければいいのだけれど……)

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