これについては、本当に気紛れにしか更新されません。
何故かといえば、元々ショートショートで行こうとの思惑もあるし、短くとも印象深いネタを元に何かしら拵えたいなと感じたものだけをまな板に乗せようと決めているので、なかなか入荷は望めません。
最初の話しにしても、今昔物語から題材を取っています。
夢を買うという感覚がとても珍しくて、もしかしたら、私はこの話を生涯忘れないと思います。
まあ、それは置いといて。
私は何故か高校生の時から古典文学に魅かれて読み飛ばしていましたが、その中でも、これ気になる!?の、ひとつを描いてみたと言うだけに留まります。
でも、私の古典文学の事始めは、更級日記でした。
主人公と言うか、この書き手は中学二年生ぐらいの女の子でしょうか。
お父さんは地方公務員かな?
彼女のお母さんはもう居ません。産後のひだちが悪くて既に死んでいる。父子家庭です。
千年前の公務員も転勤が常態だったようで、私的には慕わしいけれど、名も知らぬ彼女は、お父さんについて徒歩であちこちへ歩いて行ったらしいです。
電車も飛行機もタクシーも無い千年前の旅行は、もちろん徒歩です。
一所懸命に歩いたけれど、さて日が暮れた。ここらで野営(野宿)をしいようかい。準備をしている最中に、派手な衣装を着飾り、濃い化粧を施した姐さん達が合流してきます。
旅は道連れ世は情け。お父さんも嫌な顔はしません。
気が良く、気さくで賑やかな一団はおそらく遊女でしょう。
本来的には彼女とは接点の無いはずの女達にまみえた彼女は、その美しさに感嘆して憧れさえ抱きます。
なんて綺麗な女の人たちだろう。なんて素敵な人たちだろう。
その文章を初めて読んだ時の私は、この作者と然程変わらない年齢で、いやいやいや…それはイカンとか思っていたけれど、それから何十年も過ごしてみたら、彼女の目線の方が正しかったのだなと、しみじみ思います。
食べていく為、生きる為、それにはもう身体を売るしかない!
そうなった時の踏み切る覚悟はなまなかのものでは無いでしょう。
自分の身体を他人に好きかってにさせる!?
その上、そいつを楽しませる?
究極の接客業。
なんて綺麗な女の人たちだろう。なんて素敵な人たちだろう。
その印象は正しいでしょう。