世間では、芸術の秋とか、スポーツの秋とか、食欲の秋とか、まあ、秋を楽しむお約束のお題目が花々しくあちこちに見られますね。
善きかな善きかな。
特に文句を付けようとは思いません。
人が楽しんでいるところをくさすほど私もへそ曲がりではない。はず。
秋=芸術と思うと思い出す画家がいます。
深井克美さん。
この人の「旅への誘い」と言う題名の絵が大好きなんですが、あまり賛同を得られない。
まあ、無理も無いのかな?思わないでも無い。
実際にご覧頂くと、お分かりかも知れない。
美しいのか不気味なのか判断に困る。
それも知っているし、分かる。
それでも私はこの絵が好きです。
「ねえ?」
私が話しかけるまで待っていてくれるような優しく静かな静寂を感じますし、私的には、この絵は間違いなく美しい絵なのです。
でもね。
なぜ、そのように優しい心を持っている人が自分の母親の目の前で自殺をするという暴挙に出られたのかが分からない。
一体、この人に何があったのか。
でも、この人がどの時何をしようが、やっぱりこの人の描いた絵は好きです。