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読書会の課題図書に悩まされる

読書会というものに前々から憧れがあった私は、ちょうど近所で募集していたので9月から始まったばかりだという会に参加してみた。

ほいでもって明日がその会の日なのだが、課題図書がつまらないので読めない。読んでいてこれがプロの書いた、商品として販売されている小説とは思えないくらいの退屈さ加減で、久々にひどい物を読まされたという気がする。夏に読んだ「静寂」という海外の長編も酷かったが、それには耐えた。

今回は耐えきれないというか、ギブアップしたい。しかしいきなり初参加で「つまらない本で、読めませんでした」「次回からは参加しません」とはさすがに言えないし、どうも困ったものだ。

どんな風にこの小説がダメかなと考えてみると、登場人物にも筋にもメリハリがない。起きる出来事はどれも唐突で、行き当たりばったりで、先が気にならず、そもそも人物に個性が乏しい。台詞が安っぽいドラマのようで、地の文に書いてある箴言風の文も平凡。

薄い、ゆるい、生ぬるい、締まりのない、起伏に乏しい、だらだらした長話がいつまでも続く。ほとんど悪夢のような小説だが、夢小説でもなく、登場人物が唐突に小説の新人賞を獲って、作中にその小説が出てくるのだが、作中作と本作の文章がほとんど同じ。1999年末の紅白歌合戦を家族で見ている、という描写がせっかくあるのに、具体的な固有名詞がゼロ(もったいない)。

何とかして良い点を探そうとしてみたのだが、とうとう見つからなかった。明日、この小説を読んだ他の人たちが何と言うのか、その点には興味を感じなくもない。

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