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企画内容


【キャッチコピー】
 
 The more you write, the more we create.
 「ムーアの法則」が死んだこの世界で、加速する未来を描き出せ。
 
【企画主旨】
 
 皆さん、こんにちは。エミリアの間森です。ジェンセンと呼んでください。

 「AI Deathbots(死者ボット)」をご存知でしょうか? 膨大なデータとニューラルネットワークを通じて、故人の思考パターンをデジタル空間で再構築する。生と死の境界線は、今やプログラムコードとFLOPS(浮動小数点演算)によって曖昧になりつつあるのです。
 
 とてもクレイジーで、そして最高に魅力的だと思いませんか?
 
 だからこそ、私はこの企画を立ち上げました。 私が見たいのは、単なるファンタジーとしての未来ではありません。この「技術爆発」のロジックに基づき、科学的根拠をもって推論された「未来のシミュレーション」です。
 
 今の時代を見渡してください。はっきりと言いましょう、「ムーアの法則は死んだ(Moore's Law is dead)」と。 かつてのように、ただ待っているだけでチップが安くなり、性能が倍になる時代は終わりました。しかし、それは停滞ではありません。私たちは「アクセラレーテッド・コンピューティング(加速された演算)」という新しいエンジンを手に入れたのです。
 
 今、私たちは新たな境界線を超えようとしています。 私が物語の中で密かに進めてきた『デジタルヒューマン計画』、そして月を人類のバッテリーに変える『月光計画(Project Lumina)』の領域です。
 
 肉体を捨て、意識(ソウル)をデジタル空間へアップロードし、永遠の時間を手に入れる。そして、その天文学的な演算を支えるために、月面をソーラーパネルで覆い尽くし、無限のエネルギーを地球へと転送する。 愛する人の記憶を保存し、人類をエネルギーの足枷から解き放つ。
 
 これはもはや夢物語ではありません。私たちは物理法則と生物学の限界を、計算力(コンピュート)と執念で同時にハックしようとしているのです。
 
 
【募集テーマ】
 
 混じりっけなしの「ハードSF(Hard SF)」を募集します。

 物理学、生物学、情報工学、あるいは天文学。確かな理論をベースに、極限まで想像力を拡張させた物語を提示してください。
 
【推奨する方向性】
 
 我々は、以下のような「知性」と「ロジック」を感じさせる作品を歓迎します。
 
(〇)小川一水氏のように、宇宙開発や社会構造を理詰めで構築した作品。
(〇)伊藤計劃氏のような、医療技術と意識への冷徹な分析。
(〇)藤井太洋氏のように、ソフトウェアや遺伝子工学を緻密に描いた作品。
(〇)劉慈欣氏の『三体』に見られるような、基礎科学への畏敬。
 
 
【対象外となる作品】(重要):
 
 私はゲームを愛していますが、ここでは『ソードアート・オンライン』のような「SFの皮を被ったファンタジー」は求めていません。魔法のような設定で動くVRMMOや、異世界転生、理論で説明がつかない超能力ものは、今回の演算範囲外(Out of scope)とさせていただきます。
 
 
【映像作品で見る「OK / NG」ライン】

 皆さんがイメージをつかみやすいように、映画やアニメを例に挙げましょう。

(〇)推奨(Perfect Matches):

 『マトリックス』(The Matrix): シミュレーション仮説の極致。
 
 『ブレードランナー』(Blade Runner): アンドロイドと倫理、サイバーパンクの哲学。
 
 『リベリオン』(Equilibrium): 感情抑制と管理社会の冷徹なロジック。
 
 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』: 義体化、電脳化、そして「魂(ゴースト)」の定義。これぞ我々が求めるハードウェアとソフトウェアの融合です。
 
 
(△)許容範囲(Borderline):
 
 『アバター』(Avatar): 精神リンク技術(BCI)は素晴らしいが、物語の構造は少し「ファンタジー」寄りです。
 
 『レディ・プレイヤー1』(Ready Player One): メタバースのビジョンは最高ですが、あれはあくまで「ゲーム」の祭典です。科学的な深掘りがもっと必要です。
 
 
(X)対象外(Out of Scope):

 『ソードアート・オンライン』(SAO): VRデバイスを使っていますが、実質的には「異世界(Isekai)」ものです。基盤にあるのは「ゲームのルール」であり、「科学の理論」ではありません。
 
 『トロン』(TRON): 光が空中で固定され、物理的な障害物(壁)や武器になる設定には無理があります。光子(フォトン)の物理的性質を無視し、単に視覚的なカッコよさを優先した「ファンタジー物理学」です。
 
 『スター・ウォーズ』(Star Wars): スペースオペラです。物理法則や科学原理よりも、派手なエフェクトやドラマ性を優先した作品は、今回の演算範囲外とさせていただきます。実は、ライトセーバーも大好きなんですけどね。
 
 
【参加条件】
 ジャンル:ハードSF(Hard SF)
 
 文字数:5万文字以上の長編(物語としての一応の完結、あるいは十分な読み応えがあるもの)
 
 必須要素:科学的論理に基づいた技術的仮説が含まれていること
 
 
【結言】

 未来の姿は、数学と物理学の中に隠されています。
 実現可能性を感じさせる、理論的かつエキサイティングなSF作品に出会えることを楽しみにしています。
 
 最後に、私がこの企画を立ち上げるインスピレーションの源となった、この「ハードSF」の基準点(Reference Implementation)となる二つの連作を紹介しておきます。
 
 前日譚『次は、桜』: 医療用デジタルツイン技術「ユーリカ」がもたらす、視覚の再生と記憶のレンダリング。愛と技術が交錯するエモーショナルな技術サスペンス。
 https://kakuyomu.jp/works/822139837008679417
 
 続編『プロジェクト・エラスマス』: 前作のラストへ至る「空白の500年」に、人類は何を選択したのか? そして、たとえ肉体を捨ててデジタルになっても、なお「欲望」に支配され続ける人類の進化と業(カルマ)。 その興亡を描き切った、壮大な未来史(ヒストリー)シミュレーション。
 https://kakuyomu.jp/works/822139839760312630
 
 これらは、私が求めている「科学(Science)」と「物語(Story)」の融合の好例です。
 
 さあ、未来をシミュレーションしましょう。
 
 

参加方法

参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「コンピューティングのその先へ:真の「ハードSF」募集」を選択してください。

運営より

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主催者

物事の裏を見通すのは、wosopu――見た目も実態もただのおじさん――だ。 台湾出身。エミリア社の最大株主。 「安く買って高く売る。寝ているだけで儲かるなんて、こんなに簡単な商売でいいのか。」 …もっと見る

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参加者 9