「存在の揺らぎ」を含む小説

旧友との再会。他愛ない会話のはずが、次第に奇妙な影を落としていく――。 都市の黄昏を舞台に描く、静かな短編小説。

現世と月の間に浮かぶ異界の都・月葬都では、月送りの巫女ユナが、死者の魂を月へと送る儀式を執り行っている。しかし近年、月へ帰れぬ魂が集まる「影の領域」が広がり、都の均衡が崩れ始めて…

　2085年、科学と宗教の融合を目指す導師育成学園。 　そこに入学した天宮渚紗は、科学的分析力と宗教的直観力を併せ持つ特異な存在だった。一方、首席入学の月詠理央は、科学と宗教の間…

謎の実験の失敗によって体が死んだ、‘俺か僕か私’。その存在は揺らぎ続け、心はカオスの極みへと誘われていく……。 KAC2023「ぐちゃぐちゃ」参加作品。