概要
忘れられた記憶が都を蝕む。巫女ユナは光と影の運命を紡ぐ。
現世と月の間に浮かぶ異界の都・月葬都では、月送りの巫女ユナが、死者の魂を月へと送る儀式を執り行っている。しかし近年、月へ帰れぬ魂が集まる「影の領域」が広がり、都の均衡が崩れ始めていた。ユナは、魂の数が増え、影の気配が強まる異変に疑問を抱き、長老カグヤの忠告にもかかわらず、影の領域へと足を踏み入れる。そこで彼女は、記憶を失い彷徨う魂たち、そして自身と酷似した「影の巫女」の存在を知る。過去の巫女が月送りを拒んだ理由、魂たちが月へ帰れない真実、そして巫女自身の記憶の空白。記憶の織物師ツヅリの助言を得て、ユナは自身の過去と影の魂たちの記憶が一つに繋がっていくことを知る。やがてユナは、影を恐れるのではなく、影と光が調和する新たな時代を築くため、魂たちの記憶を都の一部として受け入れる選択をする。その選択
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