「六月の花嫁」を含む小説

なぜわざわざ雨の中で結婚式なんてするのかしら、と彼女──漆原桃子は言った。

結婚式当日、あなたは神様と私、みんなに「嘘」をついた。 けれど、心配しないで、六月の花嫁は幸せになれるのよ。ほら、真っ赤な赤い糸は二人を繋いでいるでしょう。

二十五歳の町田瑠璃は、六月でジューンブライド(六月の花嫁)になる。 結婚相手の彼が猫アレルギーの為、猫のチコと離れることになった。 瑠璃が悩み苦しむ中、その日は刻一刻と近づいてい…

少女「咲夜」の住む村では、毎年六月に神送りという生贄を捧げる儀式が行われていた。 幼少の頃から人の心や感覚を気取る異能を持っていた彼女は、家族や村人から気味悪がられ生贄に選ばれて…

俺は、6年前、最愛の彼女を亡くした。 結婚式の予約もしていた。彼女は ６月の雨の日、交通事故で亡くなった。 酒気帯び運転の車に、はねられた。 俺は、何年も立ち直れなかった。

切れかかった蛍光灯の明滅する光が、棺桶の底に横たわる純白のウエディングドレスの花嫁を闇の中に浮かび上がらせた。 胸を薔薇色の血で染めた紗耶香だった。 ・・・右手に握った拳銃が、こ…

偏屈な沙也加さんに、いいように使われる雅也くんが結婚式場で告白する話。 2003年初出なため、パソコンや携帯電話の周りが古いです。