「ほのぼのとハッピーエンド」を含む小説

放課後の屋上で見つけた、ひとつのペンダント。 それは――「願いを叶える」魔法を秘めていた。 美術部の白鳥紗菜は、人付き合いが苦手で、教室の喧騒が少し苦手な高校生。 そんな彼女が…

カッコーカッコーカッコ― 『横断歩道』 それは全国に116万本以上も存在する道と道をつなぐ架け橋。そんなどこにでもあるシマシマの橋の麓に今日も一人の女子高生は立っていた。渡るわけ…

俺は小学五年生の妹の瑠玖（るく）のことを、この世の誰よりも愛している――。 だが、あろうことか俺の瑠玖に、彼氏が出来てしまったらしい……！ 絶対に許せない……！！ 何としても別れ…

高校生男子の鴨川洋一（かもがわよういち）は、累計発行部数５０万部を突破している人気ラノベ、『防犯ブザーと伊達メガネ』の作者、『タラコ紳士』である。 だが洋一は、自分が『タラコ紳士…

俺の会社の上司である主任は、毎朝優雅にコーヒーを嗜みながら、鋭い目付きでスマホを操作している。 足は股下８５センチはありそうなくらいスラリと長いし、たわわわわわに実った二つのメロ…

「京子（きょうこ）先生、好きだ！　今日こそは俺と付き合ってくれ！」 「ハイハイ、いつも言ってるでしょ悦也（えつや）君。私と君は家庭教師と生徒という立場なのよ。よって君とはそういう…

「パトリシア、ただ今をもって、おみゃえとの婚約を破棄しゅる！」 「あぁ？　あんだって？」 参加者の八割が腰の曲がっている夜会の最中。 パトリシアの婚約者であり、王太子殿下でもある…

「いつから、ヒヨコだったのだろう。 　いつまで、ヒヨコなのだろう。」 自分が「ヒヨコ」にしか見えず、本当の名前も思い出せない26歳の女性、通称「にせピヨ」。 ずっと姉と比べられ…

占いが趣味の高校生、能勢（のせ）。 その占いは当たると評判で、毎日のように能勢の下には、自分も占ってほしいと依頼人が殺到している。 そんなある日、能勢は隣の席の栗原（くりはら）さ…

「ねえねえ多枷くん、多枷くんってさ、奴隷ヒロイン好きでしょ？」 「！？」 　いつもの放課後の帰り道。 　隣を歩く縄代さんが、唐突にそう訊いてきた。 　何故バレたんだ！？ 　――…

私は聖女のマイラ。 我が国での聖女はある種の偶像的な存在とされていて、その主な業務はフリフリの衣装を着て民衆の前に立ち、生歌でみんなを鼓舞すること。 今日も私は聖女として、ライブ…

「お、小田（おだ）くん、これ、新作の原稿です。……読んでもらえるかな？」 「うん、拝見します」 斜めに陽が差す放課後の図書室。 そこで僕は、クラスメイトの花岡（はなおか）さんから…

「姉ちゃん、こいつがいつも言ってる界人（かいと）だよ」 「あらいらっしゃい。雄馬（ゆうま）がいつもお世話になってるね」 「――！　ど、どうもはじめまして……」 「ふふ、こちらこそ…

「でね、昨日観た『馬シャーク』っていう映画が、超傑作だったの！　だって上半身が鮫で、下半身が馬の化け物なんだよ！？　そんなの最強に決まってるじゃん！」 「何だその小２男子が考えた…

　ある日、ご神託により小さなパン屋の娘シェイラが今代の聖女に選ばれた。 　見た目も中身も平々凡々なシェイラの聖力の放ち方は、なんとパンをこねることだった。 　なぜか最初に会ったそ…

「り、理佳子……」 「――！」 　彼女である理佳子に、用事があるから行けないと断られた夏祭りの会場。 　そこで俺は、二年の藤島先輩と手を繋ぎながら歩いている、派手な浴衣姿の理佳…

貴族学園のとある放課後。 侯爵令息のレスター様が、男爵令嬢のクレアさんにプロポーズする現場を偶然目撃してしまった私。 だがそこに、「ちょっと待ったぁ！！」と怒鳴り声を上げて乱入し…

婚約破棄されそうになったけど「無理無理無理無理」って言い続けてたら押し切れた。

私は貴族学園内でクラスメイトのフランツ様に、淡い恋心を抱いている。 だがヘタレな私は、告白する勇気を出せないまま毎日を過ごしていた。 ――そんなある日、放課後学園を出たところで、…

「ねえねえ宍倉（ししくら）くん！　実は折り入ってお願いがあるんですけど！」 「え？」 　とある放課後。 　帰り支度をしていると、隣の席の根古田（ねこた）さんから、唐突に声を掛け…