今年の7月から新紙幣が発行されましたが、皆さんはもう手にされましたでしょうか。私はようやく最近、新しい千円札を手にすることができました。初めて目にしたときは、その新鮮さに驚くと同時に、一瞬だけ偽札ではないかと錯覚してしまいました。
これまで、お札といえば福沢諭吉、新渡戸稲造、そして夏目漱石が私たちの日常生活の中で長く親しまれてきましたよね。日常会話で「諭吉が何枚」という表現に慣れていた身としては、今後は「栄一が何枚」と表現することになるのかと思うと、少し不思議な気持ちです。
さて、今回はそんな「お金」にまつわる物語を4作品ご紹介いたします。北里柴三郎への敬愛を込めたエッセイ、手のひらからお金を出せる力を持つ少女の物語、5000兆円を手に入れた夫婦の物語、そして異世界で保険会社を立ち上げる物語の4作品です。ぜひお楽しみください。
20年振りの新貨幣がまさに今日(2024/7/3)から発行されることとなり、ニュースでも多く取り上げられています。
やはり一万円札である渋沢栄一にフォーカスされがちで、自分もこの話を読むまでは渋沢栄一のことばかり話してきました。
しかし、新貨幣が発行されるまさに今日、北里柴三郎のことを知ることができたこと、とても嬉しく思います。
お恥ずかしながら自分は北里柴三郎と言うとペストと血清の方だよねぐらいの知識でしたので、様々なお話を知り、気になってしまいました。
明日から北里柴三郎のお札を見ると嬉しくなってしまいそうです笑
貴重な機会をありがとうございました!
お金がいくらでも使えるにもかかわらず、主人公のライラはとても謙虚で、落ち着きのある言動に好感が持てます…!
そんなライラの代わりに、相棒のペノがひと癖あるキャラで、バランスが絶妙だと思いました…!
お金を使うのに魔力を消費するという設定も、着眼点が面白いと感じました!
この物語を読んだあと神様に「それでも5000兆円欲しいか?」と尋ねられたらどう答えられるだろうか。
5000万円でもなかなか実感が沸かないのにその1億倍もの金額なんて、宇宙の広さの話をしているくらいに実感がない。この物語はその宇宙の広さを、例えば新幹線ならこのくらい、光の速さならこのくらいかかると現実的な物差しに落とし込んで説明しながら、最後は物理世界をハッキングするかのようなワープ航法で、読者を一気にファンタジーな世界に連れて行ってしまう。
そう、5000兆円とはもはやファンタジー、妖精やモンスターが跋扈するような世界の話なのである。この物語は、そのような非現実世界と現実世界との狭間で主人公たちが散々苦悶し、そして最後に一筋の光、希望を見出し現実世界への生還を無事に果たす、壮大な物語なのだ。
あなたなら神様に「それでも5000兆円欲しいか?」と尋ねられたら何と答えるのか。私は勿論、イエスである。
敵を倒す目的であったり、スローライフを目指したり。
そんな異世界転生物が多い中で、保険制度の導入によって世を作り替えようという切り口が面白い作品です。
保険のお話って難しい説明が多そう、と思われるかも知れませんが。
それを深刻にせずに説明しているため、難しいという印象を受けませんでした。
また、登場するメインキャラたちの個性があって、ここも面白いポイントの一つでした。
個人的にはタンク役の某お嬢さんがお気に入りw
保険とは何ぞやという面でも、知識を齧れる作品だと思います。
是非ともご一読してほしいです。