こんにちは! カタリだよ!
外はどんより曇り空だけど、道端のアジサイが綺麗な季節になったよね。夏が待ち遠しいなぁ!

今回も選りすぐりの「1話を5分で読める」短い物語をお届けするよ!
短くても作者さんのアイディアが詰まった5作品、きっと楽しんでもらえると思うんだ。

短い物語といえば!
今年の夏も『カクヨム甲子園』が始まるね!
今回からは「高校生だからこそ書ける物語」だけじゃなく、「中高生のみんなに向けた物語」も募集しているみたいだ。
お題は全部で4つ。ふむふむ、「扉の向こうは不思議な世界」……トリさんだったらどんな物語を書く?
……あれ、いなくなっちゃった。

それじゃあ、次の配達もお楽しみにね!
おーい、トリさーん。ここかな?

ピックアップ

誰かこの技法に名前を付けて欲しい!

  • ★★★ Excellent!!!

凄いトリックだった!
私たちは知らず知らずに、小説を読むことのルールが身体に染み付いてしまっていて、もの凄い違和感の正体が自分の思い込みから来ていたことに気付いた瞬間、この話の内容も相まって強烈な笑いの衝動が押し寄せてくる。
小説を読み慣れている程に、その性質を利用され、まんまと作者の思う壺。最初にタイトルで示されていたのに!これは本当にくやしい!

ライブロックから現れたのは、まさかの……。アクアリウム系掌編。

  • ★★★ Excellent!!!

ライブロックという商品があります。
死んだサンゴの骨格に、いろんな生き物が住み着いた状態で売られているものです。熱帯魚専門店の海水コーナーに行けばまず間違いなく置いているでしょう。
濾過を助けてくれるため海水水槽ではほぼ必需品と言っても過言ではなく、レイアウトの要としても機能するためアクアリストには重用されていますね。たまにシャコとか出てくるのが厄介ですけど。

このショートショートは、そんなライブロックを買った男の話。
ライブロックに何が棲みついていたのかは、実際に読んでお確かめください。

あなたは、生きることの意味を答えられるか?

  • ★★★ Excellent!!!

 現代版の「赤ずきん」の物語。赤ずきんは、他の人と違う姿で生きるお婆さんに、様々な質問をぶつけていく。初めはスラスラと答えていたお婆さんだったが、赤ずきんの「何でお婆さんは生きているの?」という質問には、すぐに答えられなかった。
 質問の順番がよく考えられていて、最後にはほっこりできます。
 
 是非、御一読下さい。

「おっさん」という言葉が浄化される時

  • ★★★ Excellent!!!

 おっさんという言葉が、この作品を読み終えた時、光輝いていた。

 パンツを中心にある人類の心理、思考、感情を言葉にするのは非常に難しい。が、いつものごとく、作者はそれらを見事に表現しきる。

 本作品に出てくる「おっさん」を繰り返すJK。私はセリフを読みながら、このJKはかつての私なのではないか? いや、私だ! と共感により、心に光が差し、救われたのだった。

 ウソじゃない。いたって真剣に私はレビューを書いている。

 さあ、パンツとおっさんと共に光の世界へ参りましょう。
 古川奏さまの、言葉のマジックの世界へ。

《言葉》を味わえる不思議な料理店にようこそ

  • ★★★ Excellent!!!

懐中時計のシチューに恋心のパイ、懐古のドライフラワーに絵本と四つ葉のオーブン焼き鳥……
幻想的な料理の数々は現実には食べられないようなものばかりだけれど、気になる料理を選んで読みはじめると、あら不思議。食べられないと思いこんでいたはずの《言葉》達が綺麗に皿に盛りつけられ、よい香りを漂わせて、あなたが食べるのを待っているではありませんか。
ナイフとフォークで丁寧に切りわけて、あるいは銀のスプーンですくって、お行儀よく舌に乗せれば、それぞれの料理の味がとろりと広がります。甘味 酸味 塩味 苦味 うま味……想像できないと思っていた料理の味が、こんなにもあざやかに胸を満たしてくれます。

まさしく、これはまさしく《言葉》の美食。

詩画集の頁をめくるように、品書に視線を落とすように。
さあ、今日はどのお料理に致しましょうか。