朝読で読みたい、5分で本の世界のとりこになれる物語を募集!
2,825 作品
このたびは「「5分で読書」短編小説コンテスト」にご応募いただき、誠にありがとうございました。
選考を担当させて頂きました『カドカワ読書タイム編集部』より、総評を記載させて頂きます。
当編集部では、若年層読者などを中心に実施されている朝読書(通称:「朝読」)に向けた読み物書籍を企画編集させて頂いております。
こういった「朝読」向け小説として、
読者の方にワクワク、ドキドキを感じながら楽しんで頂ける短編小説を求めておりました。
そういった狙いから、
3テーマ(「最後はかならず私が勝つ(どんでん返し)」「通学路、振り返るとそこにいる(ホラー)」「想いが通じる5分前(恋愛)」)を設定させて頂いておりましたが、
応募者の皆さまの創意工夫に富んだ多数の作品が集まったことを本当に嬉しく思っております。
その中から今回は若年層読者が読みやすく、かつ読んだ際に新鮮な驚きや感動がある作品を賞として選出させて頂きました。
今回の受賞作はアンソロジーとして書籍化予定となっております。たくさんの人に読んでいただける幸せな本となることを我々も期待しております。
受賞作の刊行をぜひ楽しみにお待ちいただければ幸いです。
読者が朝読にて読むなかで気持ちがポジティブになれるようなテーマに沿った作品を受賞作とさせて頂きました。
僕は彼女と賭けをしている。
内容はシンプル。彼女が定期試験で全科目100点を取れるかどうか。
これは完全無欠な優等生との、プライドを懸けた戦いである。
西暦2200年の地球では、お金を払って購入した言葉でないと使うことができなくなった。その中でも、暴言は富裕層にしか手を出せないほどの高価で取引されており、貧困層である僕には、まるで手が届かない。そこで、僕は新たなコミュニケーション方法を生み出すのだが…
日常に潜むちょっとした不安がいつのまにか大きな恐怖や驚きにつながっていくドラマ性を高く評価して選出いたしました。
ミステリー(推理)要素のある、ホラーです。
小学校の通学路にある柳の木。
涙雨降る真夜中、そこには死者が現れるという噂が……
『5分で読書 通学路、振り向くとそこにいる(ホラー)』部門に参加しています。
残酷描写のセルフレイティング付きです。
ご注意下さい。
『通学途中に絶対に読んじゃいけない本が、図書室にあるんだって』
図書委員の悠太のもとに、幼なじみの結唯がそんな七不思議があるとやってくる。
静かな図書室が騒がしくなることを嫌った悠太は、図書室でその本を見つけ、七不思議がただのウワサ話であることを証明しようとするが――
ある通学路にまつわる奇妙な噂話を聞いたと、小学生の妹が言う。
『あの通学路で、誰もいない時に振り向くと、自分がどうやって死ぬか見える』
その噂は、高校生の自分が小学生だった時にも同じように流れていた。
実は私は、その噂が本物かどうか、試したことがあって――。
ワンパターンな展開になりがちな恋愛というテーマにおいて、ワンエッセンスとなる要素をうまく取り込みつつも対象読者層にあわせたバランスのよい作品を選出させて頂きました。
三ヶ月前からみなみ塾という小さな塾に入ってきた水川さん。
みなみ塾には高校生が二人しかおらず、いつも水川さんと二人っきりで、僕は可愛くて元気で負けず嫌いで努力家な彼女にどんどんと惹かれていった。
だけど彼女がいつも口にするのは、かっこよくて運動できるの渡辺くんで……
*この作品はフィクションです、実在の人物や団体などとは関係ありません。
「「5分で読書」短編小説コンテスト」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております