変態さんは路地裏喫茶にお越し

まことしやかに囁かれる噂。
寂れた田舎町の路地裏迷路の何処かに、人ならざる存在達が営む喫茶店が在るという。
店の入口は心の隙間。人の弱さを喰らう店。
そこに『変態《カワリモノ》さん』として誘われ、招かれてしまう難儀な定めとなった彼ら彼女ら――。

――曰く、その喫茶店では【特別メニュー】として御客様のあらゆる全てを対価に、今とは別の生き方を提供してくれると噂される。もしも、あるいは、たとえば、誰しもが持つ理想願望の禊。自分自身を省みて現下で踏み止まるか、何かを願いメニューを頼んでしまうのか、全ては御客様本人しだい。よくよく見定めてくださいませ。結果の救済、破滅も御客しだい。旨いも不味いも存じ上げませぬゆえ。

それでも『良い』と嘯くならば……。
さぁさぁ今宵、是非お越し下さいませ。


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