エクスターナル・ブレイン

二つの時代を往復するようなスケールの大きさと、銃弾が飛び交うシーンでの緊迫感に圧倒。

一度ならず二度読んでも、まだまだ奥が深いのではないかと思わせられるほど、隅々まで張り巡らされた伏線の数々は圧巻でした。

ひたすらすごい。

カクヨム甲子園参加……つまりは十代。
しかし、そうと思わせない重厚な表現に驚かされます。
血と硝煙漂う戦場の戦闘描写。張られた伏線。見事な物です。

過去に飛ばされた主人公。そこで見たのはその時代にあるはずのない人型戦術機。
未来の知識を使って鹵獲するのだが、自分の時代の物とは違って――。

果たしてこの世界で向かう結末とは。
二つの指輪を持つトーギとの関係も注目です。

中国やアメリカと激しい戦争が行われ、国土が焦土と化した日本。
第二次世界大戦後と同様に無事に復興し再び平和を謳歌していた時代に、戦いを経験したことない軍人として生きていた主人公の女性。

しかし、ある日彼女は訳も分からないまま焦土と化したままの荒廃した日本に放り込まれる。

過去にタイムスリップした？　訳が分からず混乱するものの、解放軍のトップを名乗るトーギという男と行動を共にし、人々を取り戻す戦いに身を投じる主人公。

時間がさかのぼった理由、解放軍の意味、そしてトーギという男と主人公との関係、世界の真実。謎がどんどんと明かされていくなかで、主人公とトーギはどう行動するのか。そのとき彼らは…続きを読む

　指輪の話は良いなと思いました。