概要
霊感のある「私」は、うっかりその電車に乗ってしまい、噂どおり幽霊を目撃する。
彼女に惹かれた「私」は、その後はあえてその電車に乗るようになるのだが――。
ほんのり百合なホラーです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!かくして二人は15時36分の電車に永遠に揺られ続ける
この作品の主人公は霊感のある女の子。彼女が通う高校の最寄り駅の15時36分に出る電車に、幽霊が現れるらしい。
しかも、その幽霊はとても美しい女性のようだ。
主人公はある日、その電車に乗ってしまい、目撃したその幽霊に惹かれてしまう。一目見てからというもの、彼女が気になって気になってしかたがなくなる。そして殺虫灯に向かっていく虫のように、彼女の元へと誘引されていく。
どうやら惹かれていたのは主人公だけではなく、幽霊もそうだったようだ。
ここで、私はニーチェのあの言葉を思い浮かべてしまった。
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」
この作品の主人公は彼女を見てしま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!切なさと温かさが同居する、冬の放課後にぴったりの珠玉の短編
主人公は霊が見える体質ゆえに周囲と馴染めず、冷めた諦念を抱えて生きる女子高生。
その彼女の『動かない心』と報われぬまま散った少女の『止まった時間』が共鳴していく過程にどこか物悲しくも甘美な情緒が漂っています。
そして一見すると衝撃的な結末に、けれど決して恐怖だけではない奇妙な救済が描かれていて、孤独に苛まれていた二人が、現実の境界を超えて手を取り合う姿は読者に『真の繋がりとは何か』を静かに問いかけているように感じられます。
孤独な魂が交錯する瞬間を、透明感あふれる筆致で描いた幻想的なこの物語は冬から春に向かうこの季節にぴったりの作品です。 - ★★★ Excellent!!!その幽霊の少女が、なぜか気になって仕方ない。この気持ち、どうすればいい
このシチュエーション、場面を想像して色々と考えさせられるものがありました。
主人公は電車の中で「一人の少女」の姿を目にする。
彼女は幽霊だった。どこか寂しそうな顔をしているけれど、とても綺麗な少女。
怖いとは思わない。でも、なんだか気になって仕方なくなり、彼女のことをずっと目で追うようになってしまう。
もしも、自分がこんな感じの幽霊を見てしまったらどう思うかな、とついつい想像させられました。
幽霊なのはわかっている。でも、その幽霊の少女が「好みのタイプ」というか、「仲良くなってみたいタイプ」みたいに心を惹かれる存在だったら。
「普段は接点のない他校の女子」に見惚れるよう…続きを読む