概要
狂ってしまった世界で、それでも勇者は彼女を愛していた。
魔王を倒す旅路を辿った勇者は、世界を否定した。
大事なだいじな、幼馴染みのためだけに。
大事なだいじな、幼馴染みのためだけに。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!救済が呪いへ反転する、静かな絶望のファンタジー
勇者・魔王・世界という王道の構図を用いながら、「救いたい」という純粋な願いが世界の停滞と歪みを生む過程が非常に印象的でした。
シェリカの独白によって少しずつ明かされる真実は、設定説明でありながら感情の流れとして自然に胸へ落ちてきます。
勇者の選択が善でも悪でもなく、ただ一途な執着として描かれている点に、この物語ならではの残酷な説得力を感じました。
世界を守る行為と、たった一人を守る行為が決定的に両立しない構造が、最後まで強い緊張感を保っています。
読後には「正しさとは何か」「救いとは何だったのか」を静かに考えさせられる、重みのある物語でした。