【第二期】羽鐘司令とスマホ少尉 ~読んだ作品を紹介してみよう~

羽鐘

第二期スタートに関するご挨拶

【まず最初に】


 話の進行をする羽鐘司令の言葉は「」、スマホ少尉の言葉は『』で表示します。


 ―――――――――


 【プロローグ:第二期スタートに関するご挨拶】


 作品支援部隊司令室の隅にあるモニターが、羽鐘司令の顔を不気味なほど青白く浮かび上がらせていた。

 手元には数の子をつまんだ箸。誰もいない司令室で、おせちを食べている。


 元旦は、新たな支援対象作品をチェックせず、これまで読んできた作品の最新話を追っている。

 自分の作品を書きたいが、筆が進まない。

 寝正月を過ごしたい。

 ポリポリと口の中で数の子を噛みながら画面をスクロールさせていく。

 口の中に残った塩味をウーロン茶で流すと、鼻から息を大きく吐き出した。


『鼻息が臭いです、司令。近隣住民へ避難勧告を出しますよ』

 人感センサーが反応しスリープモードから目覚めたスマホ少尉が、羽鐘に容赦ない苦情を告げる。


「いや、臭くないと思うよ。鼻息だよ? 『臭い鼻息のため、避難してください』って呼びかけるの、恥ずかしくない?」

『恥ずかしいですが、これで司令の存在の危険性が広まるのであれば、この程度の辱めは甘んじて受けます』

「そんな自虐的なことはやめようよ。無理しなくていいから」

 最近めっきり反抗的になったスマホの態度を、羽鐘はやんわりとたしなめた。


『ところで、正月早々どうしたんですか? こんなオワコン、また始めるつもりなんですか?』

「オワコン言うな、悲しくなる。でも、再開するよ。そのための準備をしていたところだ」

『そうは言いますが、今読んでいるのは既存の支援作品ですよ』

「そうだね。でも、今まで応援してきた作品と、これから紹介を考えている作品との違いを自分の中で明確にしておくことで、より作品を読む力を養おうと考えていたんだよ。リハビリみたいなものだな」

『毛髪とともに記憶も日々抜け落ちていますからね。リハビリは必要です』

「どちらも抜けてほしくないな……」

 羽鐘は薄ら寒くなり、思わず頭を押さえた。少なくなった毛髪が、寂しさを誘う。


『再開はよいとして、いつから始めるのですか?』

「明確には決めていないが、今月中旬を予定している。まだ書き始めてもないし、どれだけの作品を紹介するかも決まっていないからな。ただ、再開するって宣言はしておかないと本当にオワコンになるからな」

『それは確かにそうですね。私の給料にも影響が出ますし』

「だろ? 色んなコメント欄でちょこちょこ顔を出すようにはしていたが、存在アピールは必要なことだ」

『涙ぐましい努力ですね。もう少しそれが実生活にも活かされるとよいのですけどね。司令の人生は完全にオワコンですからね』

「まだ辛うじて終わってないから」

『ほぼ終わっているって認めちゃってますよ』

 司令の自虐が本気に聞こえ、スマホは機械音声で苦笑を漏らした。


『では、しっかり読んでくださいね。司令がサボったらビンタマシンで折檻しますからね』

「折檻はやめようよ。ビンタマシンも返品しようよ」

『お断りします。次の紹介作品は考えているのですよね、さすがに』

「いや、まだ決めていない。しかし、第一期で紹介しきれなかった作品からだね。その作品が終わったら、随時新しい作品を紹介していくよ」

『ずいぶんと余裕ぶっこいてますが、大丈夫ですか!?』

「大丈夫にするために、今、ここで宣言したんだよ。自分にプレッシャーかけないとね」

『プレッシャーより、やはりビンタマシンです。さぁ、座って!』

「ちょっ、やめて……」

 

 羽鐘はビンタマシンで頬を腫らしながらも、支援作品への思いを馳せた。

 支援作品に、無事支援砲が届くことを祈りながら。

 



 次回予告

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 支援作品:現在未定! 近日周知予定

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