概要
「寝るなー!!」
いつも肝心なところで眠ってしまう名探偵つむぎと、助手にして幼馴染の啓祐。はたして助手は探偵に代わって、最後まで謎を解くことができるのか?
高校生は大人と子どもの中間にいます。妙に大人びたことを言うかと思えば、信じられないほど子どもじみたこともしてしまう。無責任で甘えているかと思うと、責任の意味を大人よりしっかり考えていたりします。本作はそんな多感で不安定な年代の少年少女たちが、日常の謎を解き明かしながら彼らなりの日々を歩いていく物語です。
探偵役の少女はすぐ居眠りしますし、それを支える主人公の少年は主体性が足りません。一学年上の先輩は責任感から背伸びをしていて、他の生徒たちもそれぞれに側(はた)から見
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!その灰色の脳細胞は睡眠時に賦活する
……だと思うんですが、どうでしょうか。
狸寝入りかもしれません。
とにかくその灰色の脳細胞の持ち主の少女は、眠りながらも、さながら鏨《たがね》のように、謎という岩塊を削《はつ》っていきます。
最初はパンやチョコレート、さらに人形や×、果ては本邦のミステリの名作をもじった事件にまで挑む、探偵役の少女。
彼女はだいたい寝ていますが、その寝言かのような言葉は、実はヒントになっていて、事件を解決に導きます。
読んでいるこちらも、じゃあそのヒントから何が導かれるかを考えることができ、それがこの作品の愉しみで、あとで「そういうことだったのか」と驚くのも、それもまた、この作品の愉しみです。
ミステリ好…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ミステリーが苦手な人にこそ
最初に申し上げますとですね、ぼくはミステリーを読むのが苦手なんです。
理由は明確で、読んで謎が解けたためしが殆どないからです。
文中に散りばめられた違和感に気づいてその正体を探るため前に戻って読み直し、ロジックを積み上げて確信を得て答え合わせのために先へと読み進める……そんな読み方ができない。
言うなれば、作中の探偵役や犯人役ではなく、彼らの行動と推理に「おおー」「えっ!?」「そんな!」と右往左往させられるその他の登場人物役に近い心理状態で読むことになるため、なんなら自分がアホになった気さえしてきます。
あれ?
このレビューを書くため自分のミステリー苦手な理由を言語化しているうちに何だか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!学園ミステリで謎解きしたい方はいらっしゃいますか?
面白いミステリの条件は、謎解き要素に加えて、魅力的なキャラクターと舞台設定、そして謎解き。本作は、そのすべてにおいて傑出したライトミステリです。
まず舞台は「学校」。誰もが経験している身近な場所にして、さまざまな個性の持ち主が集う社会の縮図が本作の舞台となっています。
そして学校で起こる事件の謎に挑むキャラクターは、「居眠り探偵」つむぎと、その幼馴染にして語り手(ワトソン役)の啓祐という学生コンビ。
本作は、各話本編が「問題編」と「解答編」に分かれており、読者が謎解きに参加することが可能な構成になっていますが、問題編のラストでは、名探偵・つむぎが謎解きのヒントを残して眠るという、…続きを読む