あのときの二人に

 最近AIが勢いを増していますね。

 使い方次第という見解や、脅かされる恐怖感。
 賛否両論ある気がします。

 しかし……

 亡くなった大切な人に会えるなら?

 その人の記憶や外見を「データ」としてAIがとりこんで、再会できる。
 レビュワーは、このような進化なら良いなぁ、と思って読んでおりました。
 ですが――――

 二人が決めた未来は違ったようです。

 生前の「本人」なら言いそうなこと、考えそうなこと。
 性格を極限までシミュレーションした先に、何があるのか?
 最近の会話を「データ」としてアップデートした「モデル」は、果たして何者なのか?

 かなり考えさせられる二人の物語。
 作者様が力を入れたという余韻と相まって、美しく響く読後感があります。

 多くの人に読んでいただきたい。
 オススメします。