そこにガラスがあるかは、ぶつかった者にしかわからないのだから。
- ★★★ Excellent!!!
カクコンに参戦された平手さんのエースの作品です。
「すばらしい」としか言いようのない力作です。
お話は、どちらかというと難解なのですが、人の生き方の方向性や魂の根源を問うような、哲学的な作品です。
タカアシガニの彼は、発達障害の方だったのか、現実世界ではすり減って死の直前にあったわけですが、神の意図と違う方向から息吹を吹き込まれ、精神的再生を達成します。
ディジュリドゥの彼は、神の意図を気づいていなかったわけですが、タカアシガニの彼を正しく導きました。結果的には正確に「彼がもっと輝く生き方」を見抜いていたとも言えます。
他者が見ても、その人の正しい在り方は分からない。
そして遅すぎることはない。そのあり方を取り戻したとき、人は再び輝き、世界は光で充たされるのです。
平手さん渾身の一作。私には到底書けません。
これはお勧めです。