金髪女ヤンキーの異界任侠伝〜神の力を持ったヤンキーが国を救っていたら、いつの間にか救世主ではなく極道と呼ばれていた話〜

　暴走族で女族長のアイカは一般社会から外れた存在であったが、誰よりも仁義に熱かった。

「護ってやる」

　そう一言告げ、ひき逃げをしてしまった子分のバイクをバールのようなもので破壊して証拠隠滅したりと、とてもじゃないが常人と呼びにくい哀れな女性であったが、しかし、それは決して彼女がイカれている訳でなく、家族と決めた族仲間を護る為に必死なだけだった。

　そんな仁義に熱い彼女だが、とある事がきっかけで刺されてしまう。堪えられぬ眠気に身を委ねることになり、彼女は死を悟ったたが、次に気が付いた時には見知らぬ王宮にいた。

　そこは、彼女が前いた世界とは別の世界であり、魔術や魔物が蔓延る残酷な異世界だとと知らされる。そして、どういう訳かアイカは”救世主”と呼ばれていた。あまりにも突拍子がない状況に…続きを読む