概要
「…………ルーカス・カディオとして死ぬため、かな」
魔王一族の始祖と同じ黒髪黒眼をもつ魔族は、穏やかに微笑んだ。
なぜ、魔族でありながら勇者と同じラストネームなのか。
なぜ、魔界ではなく人間界を旅しているのか。
なぜ、誰にも助けを求めずに一人で死のうとしているのか。
頑なに過去を語ろうとせず、名前しか教えてくれない魔族の青年。
人類にとって、魔族は最恐の天敵だ。
それでも、テオドールは彼の翳った瞳に既視感を覚え、見て見ぬふりすることはできなかった。
───これは、死にたがりの魔族の青年と、彼を救いたい人間の少年が紡ぐ物語。
「君を仲間として信用することはできないよ」
「え、それ最早フラグですよ?」
☆2025年12月5日 第
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ルーカス・カディオ──死を願う魔族と彼を救いたい少年の旅路
死ぬために旅をしている黒髪黒眼の魔族・ルーカス。
理由を語ろうとせず、救いすら拒む彼に、少年テオドールは抗いようのない感情でついていくことを決める。
本作の魅力は、まず ふたりの関係性が生み出す“妙な愛しさ” にある。
テオドールは真っ直ぐで生活力がやたら高く、健気そのもの。
対するルーカスは自己肯定感が低く、過去を隠し、不器用すぎる男。
けれど言葉の端々から、彼の優しさや弱さが伝わる——
そして重たいテーマを抱えながらも、「食費は銅貨30枚」「もやし炒め大盛り」「フラグを感じる会話」など、笑ってしまう生活感が物語を温かくしている。
この軽妙さがあるからこそ、ふたりの距離がますます愛しく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これからどんどん面白くなること請け合い!
死ぬために一人旅をしている。
初代魔王と同じ黒髪黒眼をもつ魔族、ルーカス・カディオは、穏やかに微笑んでそう言った。
そんな青年を放っておけず、旅の同行を申し出るテオドール少年。
「炊事、洗濯、掃除なんでもできます! 少ないお金をケチケチしながらやりくりするのも得意です!」
かくして、ルーカスとテオドールの旅が始まる!
言葉のセンスが非常にうまく、何気ない文章でクスリと笑わせてくれます。
これからどんどん面白くなる、そんな予感しかありません。
現在十一話と始まったばかりの物語。
まだまだ間に合います。
一緒に、ルーカスとテオドールの旅を追いかけてみませんか? - ★★★ Excellent!!!願いは、自分に関わる全てが受けるであろう喪失からの逃避
大きな物語の流れの中で、死地を求める青年とそんな彼に寄りそう青年の物語
序章から見守らせていただきましたが、完結したということで最後まで読んだレビューを残します
物語が進むにつれて、死にたがり魔族は死と向き合うことの意味をひとつずつ背中に乗せていきます
自分の終わりの想像は結構簡単につくものです
ただ、暗い何かに身を委ね、そっと消滅していくだけなのか
少なくとも、自分という存在を意識しなくなることはわかります
ですが、彼がそうならないように手をつなぎ続けたもう一人の主人公がいます
振り払おうと思えば、振り払えたでしょう
彼はそうしなかったのは、彼だけが手をつなごうとしたからではなかった…続きを読む