ことばが弾むように並ぶ前半から、少しずつ温度が変わっていく流れが印象的でした。可愛らしさやポップさの裏に、取り逃がしたものへの静かな気づきが滲んでいて、読み手の心にもそっと触れます。最後の一行でふっと現実に引き戻される感覚があり、朝の光の中に置き去りにされた感情が、余韻として静かに残る一篇でした。
もっと見る