今回、荒川先生が歴史的背景を踏まえて我々の前で展開するのは、古代ギリシャの神聖隊のバトル。愛し合う二人・テアゲネスとアポロドロスの可愛い会話に終始ほっこりさせられますが、読めば読むほど、異性愛が陽炎のようにゆらゆらと不確かになるほど、戦闘に臨む男たちの愛は美しく、まっすぐで純粋です。そしてその絆は極めて強い。
カイロネア戦、テーバイ軍もマケドニア軍も必死に戦いますが、どの兵士にもそれぞれに想うパートナーが同じ戦場にいて、それぞれが死力を尽くして戦い、同じ戦場で息絶える。
彼らにとって死は確かに別れ。でも心理的には、二人でいる場所が地上から神の国に変わるだけのよう。
愛する者と共に生きて共に死にたい。ただそれだけ。
純粋な思いがここにあります。ぜひお読みください。