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概要
嘘の婚約破棄を宣言した令嬢、本気にしたらしい婚約者を慌てて追いかける
「本日をもって、婚約を破棄させていただきます!」
伯爵令嬢である私、フーリー・エンディアリングは、フォックス侯爵家の嫡男スライ様に、そう宣言した。
「そうか…………私も考えていた。準備は済ませてある」
「――え?」
スライ様は、やること為すこと無駄がない御方。
彼は、関係各所を回り出していた。
お互いの両親のもとへ向かい、正式な婚約解消の旨を伝えに。
両家の仲立ちをした侯爵夫人や有力者などに、緊急の伝言として連絡をした。
司祭・教区管理者への報告を済ませ、弁護士・財産管理人との打ち合わせまで。
まずい、まずいわ! 嘘なのに!
婚約の破棄なんて全然望んでないのに!!
ビックリさせるぐらいで済ませるはずだったのに!
追いかける私の甲斐虚しく、向かった先
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