概要
名前より先に、息が重なった。白い砂の村で、ひとつの“関係”が生まれる。
白い砂と深い青に挟まれた、小さな湖の村。
ナカヨとユナは、火と息を継ぐ姉弟のようなふたり。
ある日、湖がひとつ膨らみ、舟が運ばれてくる。
そこにいたのは、遠い海から流れ着いた若い男――サヌ。
彼は“贄”にされるはずだった背をしていた。
触れた手が、名を生んだ。
争わずに混ざることはできるのか。
血を交わすとは、破壊ではなく“始まり”なのか。
息を合わせることで、ひとつの共同体が再び形をとっていく物語。
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