ジェムストーンズ『GemStones』

星空町――静かで、どこか懐かしい匂いのする小さな町。
けれど、この町には誰も知らない“もうひとつの層”があった。

迷いの中で目覚めた ギン と キラ は、
古い屋敷 ショウジ・マナー に迎えられる。

そこは、家を失った人々や、
名前をなくしかけた者たちが静かに息をしている
“光の避難所”だった。

夜になると、鏡が呼吸する。
鐘が鳴る時もあれば、沈黙する時もある。

――そしてそのたびに、
少年たちは「名」と「光」の秘密へ導かれていく。

偽りの声が名前を奪おうと迫る夜。
本物の光は、静かにただひとつのことを告げる。

「天が沈黙するときは……平安が道を示す。」

名を守り、光を選ぶ物語。
これは、見えない世界と歩く少年たちの、最初の章。